ある40代女性の生活

40代女性の生活の一例です。
よろしければ
ご感想をお聞かせください。

クローズアップ現代:アメリカ発 ミツバチ“大量失踪”の謎

2008年06月14日 08時26分55秒 | テレビ
「クローズアップ現代」(6月12日、NHK午後7:30-)を見ました。

「アメリカ発 ミツバチ“大量失踪”の謎」という題で、最近アメリカで問題になっている、ミツバチが大量に突然いなくなる事態の原因を探るものです。

アメリカでは農作物の3分の1をミツバチの受粉に頼っています。
そこでミツバチが、跡形もなく姿を消し、いつの間にか巣箱が空になるという現象が、各地で起きています。

科学者たちはこの異変を「蜂群崩壊症候群(CCD)」と命名しました。
米農務省は、研究チームを立ち上げて原因究明に乗り出しました。

そこで分かってきたことは、効率重視のアメリカ農業のあり方が、原因のひとつであるらしいということです。

①巣箱に残ったミツバチのDNAを調べたところ、免疫力がいちじるしく低下していることが分かりました。

例になったアーモンド農場では、広大な農地にアーモンドを植えています。
そこで受粉作業を行うミツバチは、飛べる範囲が3~4Kmのため、食べる花粉がアーモンドだけになってしまいます。

これは、人間が長期間ピザだけを食べるのと似た状態で、ミツバチ本来の状態(いろいろな花粉を食べる)とはかけ離れているとアメリカの研究者が話していました。

②巣箱に残された花粉を調べたところ、約50種類の農薬が検出されました。

その中にはネオニコテノイド系の殺虫剤も含まれていました。

この農薬は、方向感覚を狂わせ、巣に帰れなくする作用があるそうです。

③中村純さん(玉川大学ミツバチ科学研究センター教授)がスタジオで、

アメリカでは1人の養蜂家が1000箱を管理し、3週間ごとにアーモンド→チェリー→りんごと移動して受粉をさせる

という飼育方法が、ミツバチにストレスを与えているのも原因のひとつではないかとおっしゃっていました。

④対策として、ストレスに強いアフリカ種のミツバチを使う等の方法が考えられているといることでした。

この放送を見て、最近、鯨が陸に向って泳いできて、死んでしまうニュースは、このネオニコテノイド系の殺虫剤の影響で、鯨の個体やリーダーが方向感覚がくるってしまった場合もあるのではないかと考えました。

効率を追い求める方法は、もっと自然にすればいいのにとも思いますが、それでは競争に勝てないのでしょうか。

『ほぼ日手帳の秘密』10万人が使って、10万人がつくる手帳。

2008年06月14日 07時45分09秒 | 本、雑誌
『ほぼ日手帳の秘密:10万人が使って、10万人がつくる手帳。』(幻冬舎、2005年)を読みました。

開設10年を迎えた糸井重里さんのサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」から生まれた「ほぼ日手帳」について、糸井さんの考え、利用者の声、作られた経過等を掲載したものです。

「ほぼ日手帳」は2001年4月にきっかけがあります。

糸井さんのサイト上では、オリジナルTシャツ等のオリジナルグッズを、インターネット上で販売しています。その企画会議で、はんこや洗面器という意見に混じって手帳という案が出ました。

サイトで読者にアンケートを取ると、700通の回答があり、3割が欲しいと答えていました。

手帳の担当になったのは松本絢子さんという女性で、前年から学生アルバイトとして働いていて、春に大学を卒業したばかりの新人でした。

「事務所でパソコンに向かっていたら、後ろから糸井さんに「手帳の担当、やんない?」って声をかけられて」突然、担当になったそうです。

アンケートの答えをじっくり読み、デザインは糸井さんの知人の秋山具義さん、何回も糸井さんを交えた全員ミーティングを重ねます。

2001年10月に、「ほぼ日刊イトイ新聞」サイト上で予約販売を開始し、12,000冊の限定販売は完売します。

翌年の2003年版は18,000冊完売、
2004年版は、受注予約販売を始め、30,000冊を売ります。

サイト以外でも売ってみたいと思っていたところ、ロフトがホームページで「オープンバイイング(取扱い商品の公募)」をしていることを知り、サイトにアクセスして交渉が始まります。

ロフト側では、オープンバイイング担当の部長が、手帳担当の細井潤治さんとその上司を呼び、「すぐにアポを入れてくれ。この手帳で1億売るぞ」と言います。

2005年版では、ロフトは買い取った25,000冊を完売し、「ほぼ日刊イトイ新聞」サイト上と合計で70,000冊を売ります。

この本を読んでおもしろかったのは、この手帳の生い立ちからロフト販売まで、インターネットによるものだというところです。

ロフトとの取り引きも、どちらかが縁故を通じて打診してきたのではなく、サイト申込みというところが興味深いです。

その後の改良も、サイトを通じて現在も行われています。

こんなことを言っては失礼ですが、糸井さんは私たちの年代より上の世代(1948年11月10日生まれ)の方なのに、インターネットを早くから使いこなしていらっしゃいます。

糸井さんの会社も、若い方が自分の裁量で動く範囲が広いようで、こういう雰囲気が、次々に新しいアイデアが生まれる土壌になっているのだろうかと思いました。