ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

サマーソニック

2012-02-12 21:01:02 | フェス、イベント
RIHANNA / TALK THAT TALK

先日、サマーソニックの出演者第1弾がオフィシャルサイトにて発表になりました。以下の13組。

GREEN DAY
RIHANNA
SIGUR ROS
NEW ORDER
ADAM LAMBERT
DEATH CAB FOR CUTIE
THE CARDIGANS
PASSION PIT
GYM CLASS HEROES
GROUPLOVE
SBTRKT
THE KNUX
ICEAGE


リアーナ!! とりあえずリアーナが夏フェスで観れるというのは魅力ですね。清水社長のコメントによりますと、上4バンドが今年の主軸だそうですので、ひょっとしてマリンとマウンテンのトリは出揃ったんですかね? 個人的にはビョークにちょっと期待してたんですけどね…。

まだ今年のサマソニは行くかどうか分かりませんが、行くとしたらリアーナが出る日、1日だけですかね~。まあ、もちろんこのあとの発表次第ですけど。例えば今年1月の来日時に「夏に戻って来たい」と言っていたCSSがもしサマソニに出るとかってなれば、迷わず行きますしね。あと最近ビーチ・ステージも侮れないんですよね~。

それと清水社長のコメントですが、最後を「昨年のような熱いけど清々しい夏の2日間を期待して、フェスまでの約半年間をFun,Fun,Fun、一緒に楽しみましょう。」と結んでまして、これが次の発表に向けた仕込みなのではと、ツイッターを中心に騒がれていたり。つまり「Fun,Fun,Fun」はビーチ・ボーイズが来るというヒントなのでは?ということです(「Fun,Fun,Fun」はビーチ・ボーイズが64年にリリースした名曲)。なるほど~、確かに唐突に英語でFun,Fun,Funと言われるのはちょっと不自然ですもんね。ま、ビーチ・ボーイズなのか?ブライアン・ウィルソンなのか?という問題もありますけどね。

他に「Fun,Fun,Fun」ってないのかな?と思ってまっさきに思い出したのが昨年サマソニに出演したバウ・ワウ・ワウの「ジャングルでファン・ファン・ファン」。もしやアナベラまた来るのかな!? と思いきや、あれ元題は全然「Fun,Fun,Fun」じゃないんですよね…。となればやっぱりビーチ・ボーイズか…。っていうかアレがヒントなのかもそもそも定かではないんですけどね。そんなことも含めて次回の発表が楽しみです。



後日追記:先日のグラミー賞授賞式で、ビーチボーイズがブライアン・ウィルソンを含めたメンバーで50周年記念の再結成をしていることを知りました。4月からリユニオン・ツアーも行なわれるとのこと。これは凄い!そこにサマソニも加わるのか?どうなのか?


テデスキ・トラックス・バンド@渋谷公会堂

2012-02-12 10:22:40 | ルーツ・ロック
TEDESCHI TRUCKS BAND / REVELATOR

2月9日、渋谷公会堂にてテデスキ・トラックス・バンドを観てまいりました。今回の来日公演、最終日です。

このバンドを観るのは09年のフジロック以来2度目。ただあの頃はまだバンド名が「デレク・トラックス&スーザン・テデスキ・バンド」だったように思いますし、今回はこのバンドとしてのデビュー作「REVELATOR」をリリース後、初めての来日であり、初めての単独公演ということで、2度目というよりは、あらためて初めて観るような、そんなワクワクした気持ちで臨むことが出来ました。

ほぼ開演時間通りにメンバーがステージに現れる。スーザン・テデスキ、デレク・トラックス、夫婦揃っての登場に場内割れんばかしの拍手。ドラムスはJJ・ジョンソン、タイラー・グリーンウェルによるツイン・ドラム、ベースはオテイル・バーブリッジ。鍵盤にはその弟コフィ・バーブリッジ。さらにマイク・マティソンを含むコーラス隊&ホーン・セクションが付く。ギターを持ってマイクに向かうスーザン・テデスキ。その向かって左側にデレク・トラックス。そして演奏が始まる。ふくよか且つ円やかなサザン・グルーヴ。もう1曲目から至福の空気が漂い始めます。そしてメンバーが観客に手拍子を促す。しかも2拍4拍ではなく、1拍目、3拍目も含む、緩い4つ打ちみたいな感じで。しかもこれが妙に南部っぽくてなんか堪りませんでしたね。曲は「Everybody's Talkin'」。フレッド・ニール~ハリー・ニルソンのフォークっぽい曲なんですが、それがこうもサザ~ンなノリになってしまうとは! スーザン・テデスキの土っぽくもソウルフルな声が響き、間奏ではデレクのギターが唸りを上げる。もう言う事ありません。

さらに2曲目は「Comin' Home」。デラニー&ボニーですよ!ほとんどハイライトとして演奏されてもおかしくないこのカヴァーがこんな序盤に登場するとは!もう感無量ですよ。 サザン~スワンプ色濃いサウンドに嬉々としていると、次は「Days Is Almost Gone」。デレク・トラックス・バンドの「ALREADY FREE」に収録されていた曲ですが、こちらはブルージー且つ古いR&Bの息吹を伝える演奏。ホーン隊(ケビ・ウィリアムス(sax)、モーリス・ブラウン(tp)、ソンダース・サーモンス(tb)の3人)が良い味わいを醸してましたね。スーザンの歌声も良い。途中の1節をマイク・マティソンがソウルフルに歌い上げると、場内から一際大きな拍手が(そもそも「ALREADY FREE」でこの曲を歌っているのはマイク・マティソンですからね)。そして何よりデレクのスライドですよ! ウェットな質感でジュルジュルと決めまくってました。格好良い~!

続いてマディ・ウォーターズの「Rollin And Tumblin」。スーザンの歌いかたや、ホーンリフが入る辺り、エルモア・ジェイムスを下敷きにしたのかもしれませんね。地を這うようなワン・コードをバックにスーザンがギター・ソロをとったのも良い感じでした。デレクのようなしなやかさはありませんが、その分より泥臭く無骨な感じ。歌だけでなくギターも姉御肌! さらに新作からの「Learn How To Love」ではブルージーな長尺ジャムとなり、デレクとスーザンによるギター・バトル的展開に。二人が向かい合ってギターを弾く様は絵になりましたね~。この曲ではフリーキーに暴れるサックス・ソロも圧巻でした。

そしてもう一人のコーラス・メンバー、マーク・リヴァースが素晴らしく艶のある歌声を聴かせてくれたスピリチュアル・ナンバー「Wade In The Water」。この人の声はいかにも黒人的なふくよかさがあって良かったですね~。そしてブルースあり、ゴスペルありの、こういう選曲に痺れましたね。面白いのはこのあと、トロンボーン奏者のソンダース・サーモンスが美しいテナー・ヴォイスを披露するんですが、なんて言いますか、コーラス隊の皆様どれだけ歌上手いんですか?みたいな。まさに人材豊富。さらにそのまま歌いながらメンバー紹介に入るという洒落た展開。甘いテナー・ヴォイスが次々にメンバーの名前を歌い上げていく。面白い!

そしてこの夜のハイライトの1曲と言っても良い「Darlin Be Home Soon」。ジョン・セバスチャンがウッドストックで歌った曲ですね。これまでの南部ノリとはまた違う、原曲のイメージをさほど壊さない浮遊感のあるメロウな雰囲気。この曲でのデレクのスライドっていうのはホント神がかってましたよ! 常に横向いた体勢で表情もほとんど変えずにまるで飛翔するが如くの昂揚感。あれはデレクならでは! そしてフジロックでもやってた「Nobodys Free」。これはサビを歌うスーザンのシャウトが凄かった! いったいどんな喉してるんでしょう? ハスキーなのにぶっとい芯がある。魂の咆哮。めちゃくちゃソウルフル!! そして間奏になると、デレク&コフィ・バーブリッジのジャム・セッション。デレクのジャズ/フュージョン的な展開やコフィのフルート・ソロなどジャム・バンドとしての資質も存分に見せてくれる。そして最後にはスーザンがまたもサビを強力シャウト! 堪りません~。

しかしスーザンの凄みはまだこれからでした。ボビー“ブルー”ブランドの「That Did It」。このブルージーなシャウトにも痺れましたね~。彼女の喉はホント凄い。この曲はフジロックでもやってたので、スーザンの十八番なんでしょうね。この人の本質はブルースに有りですよ! それぐらい堂に入った歌唱でしたね。そしてまたしてもスーザン自身がギター・ソロを弾く。現代のブルース・レディー、ここにあり!

いよいよステージも終盤。スティーヴィー・ワンダーの「Uptight」。弾力あるバンドの演奏が良かったですね。ファンキーなトランペット・ソロから、オテイルが6弦ベースをスキャットしながら弾きまくり、さらにドラムソロへ。二人のドラマーが重戦車の如くリズムを繰り出す。ディープでした。ラストは新作から「Bound For Glory」。この曲は良い曲ですね~。暖かくソウルフルなメロディーと、先程のシャウトとはまた違うオーガニックな響きを聴かせるスーザンのハスキー・ヴォイス。そしてコフィが素晴らしいオルガンを聴かせる。さらにデレクのスライド・ギターが駆け上り、バンド一丸となっての南部ソウル的盛り上がり。圧巻でした。拍手喝采のなか本編終了。

そしてアンコール。デレクのスライドに導かれて始まった「Midnight In Harlem」。これも最新作収録曲ですが、ゆったりとしたグルーヴが気持ち良い名曲ですね。スーザンの歌声と、コフィの弾くオルガンの音色、間奏で聴かせるメロウなサックス・ソロ。何もかも素晴らしかったです。そしてこういう曲で聴かせるデレクのスライド・ソロがまた強力! まるで徐々に解放されていくようなスピリチュアルな快感! ラストはファンキーな「Love Has Something Else To Say」。イントロが始まった瞬間にコーラス隊&ホーン隊が楽しそうに踊り出す。これが最後という幸福感全開の演奏。途中、ビートルズの「Why Don't We Do It In The Road?」を挟むという粋な展開。やっぱりスーザンは格好良かったです!

ほとんどMCなしで進められたステージ。最後にスーザンが少し喋っていましたが、その声がびっくりする程可愛らしい!! あの歌声にこの話し声?っていうギャップがまた素敵でした。


いや~、ホント素晴らしいライヴでした! なんて言いますかね、全体的にバンドの醸す空気感が良かったですね! ファンキーで、南部的で、そしてソウルフル。、ちょっと一口では言い表せないジャム・バンド的なミクスチャー・サウンド。そしてブラス隊&コーラス隊も含めて彼等がみな楽しそう! そしてそれを強烈な歌声でひっぱるスーザン・テデスキ! 彼女の堂々とした歌声には参りましたね。そしてやはりデレク・トラックスのギターですよ!! 流石でしたね。まず音色。鳴った瞬間から鳥肌もの。ソロはもちろん、スーザンのヴォーカルに対応するようなオブリガードもいちいち滲みる。やはりデレク・トラックス!!



この夜のセットリストはこんな感じだったようです↓

01. Everybody's Talkin'
02. Comin' Home
03. Days Is Almost Gone
04. Rollin And Tumblin
05. Learn How To Love
06. Wade In The Water
07. Stevie Groove
08. Darlin Be Home Soon
09. Nobodys Free
10. That Did It
11. Uptight
12. Bound For Glory
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13. Midnight In Harlem
14. Love Has Something Else To Say


他の日のセットリストもネットに出回ってますが、曲順などかなりシャッフルされているものの、選曲自体はそれほど大きく変わってないかな?という印象でした。新作からのチョイスが若干違ったり、カヴァーではスライの「I Want to Take You Higher」やビートルズの「I've Got A Feeling」を演った日もあったようです。



*執筆当初、「Comin' Home」をデレク&ドミノスと記してしまいましたが、デラニー&ボニーですね。自分で書いてなんか違和感を感じて、よ~く思い出したらデラボニだよ!みたいな。訂正しました。すいませんでした…。