アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

シネマ歌舞伎 天守物語

2012年02月07日 | 歌舞伎

シネマ歌舞伎 
 坂東玉三郎 泉鏡花 抄

アレレ…。
ナマの玉様じゃないといけないのかな。
それとも夜18:30上映だからかな。
ガラガラだあ…ぁ。
ああ、もうクラクラだああ。
落ち着けぇえ。
まだ始まってないっちゅうの。

2012年2月1日(水) 
東劇 H列センター

天守物語

原作:泉鏡花

作:T6(1917)年 雑誌「新小説」
初演:S26(1951)年 新派 新橋演舞場
玉三郎初演:S52(1977)年 日生劇場

2009年(平成21年)7月 歌舞伎座

117分
演出:戌井市郎/坂東玉三郎
天守夫人富姫:坂東玉三郎
姫川図書之助:市川海老蔵
亀姫:中村勘太郎
薄:上村吉弥
小田原修理:市川猿弥
舌長姥:市川門之助
朱の盤坊:中村獅童
近江之丞桃六:片岡我當

あの音楽。あのメロディー。
大好きなのぉぉ♪
和楽器の音色で不思議なムードがムンムン♪
サントラ発売してぇえ。買うぞぉぉ。
後でパンフ見てビックリ!
音楽:唯是震一
作調:田中傳左衛門
琵琶:田中之雄
太棹三味線:鶴澤清介
ってあの文楽のかえ!知らんかったぁ。
もっともっと心して聴けばよかったぁ。

時 不詳。ただし封建時代ー晩秋。日没前より深更にいたる
所 播州姫路。白鷺城の天守、第五重。

正面には大きな獅子頭。手前で侍女五人。
 桔梗、女郎花、萩、葛、撫子、苧環の糸を垂らして秋草を釣っている。
 ユラユラと舞う差し金の蝶達。
 女童―合唱― 
 ♪ここはどこの細道じゃ、天神様の細道じゃ、細道じゃ、♪ 

 あの、釣を見ましょうね。
 そうね。
 いたいけに頷きあいつつ、侍女等の中に、はらはらと袖交う。

私も入れて下さぁい。釣りを見たぁい。
女童が4人になっちゃダメかしらん。
年齢制限あるかしらん。
奥女中・薄(吉弥)も加わって楽しそう。
吉弥はほんにイイのぉ。ステキだのぉ。
獅子頭も立派だのぉ。

本編が始まる前に、
坂東玉三郎がその想いを語る特別映像がっ。
どこぞの別荘の様なお部屋にて、
鏡花の本をパラパラ捲り…ぃ。

泉鏡花パビリオンに入ったと思って下さい。

は~い。
どんなものが出てくるのかワクワクで~す♪
存分に楽しむぞ~ぃ♪

”封建時代”と書いてあるだけで、
特定の時代はないし、その前や後ろの時代をも
行き来する必要があるから、それが出来ないと。

みたいなことも言ってた。
それをサクっと出来ちゃうのは、
歌舞伎俳優やないかいなぁ。
玉様率いる歌舞伎軍団が、
今日も客席を摩訶不思議な世界へ誘う…。

で、この釣りの場面大好きなのぉぉお♪
お天守の秋草を釣ろうというのだよ。
なんと餌は白露っっ。

「千草八千草秋草が、それはそれは、今頃は、
露を沢山(たんと)欲しがるのでございますよ。」

しかも釣れてるぅぅぅ♪
ハッ!まだ富姫が現れていないのに、
大興奮してるよっ!!私ったらぁ。

富姫様のお帰りぃぃい。
ささ、お出迎えですよぉお。

貴女の面(おもて)、凄きばかり白く臈長けたり。

ハフハフ~~ぅぅ。まんままんま、
鏡花のト書きそのまんまぁぁあ。
スクリーンだから双眼鏡無しの
ドドドドドアップ!!!!

この場面も書きたいことが山ほどぉ。
でもちょっくらガマン。
え、だってそんなことしてたらいつまでたっても
終らなくなっちゃうのよ、このレポがぁ。

今日は猪苗代から亀姫が遊びにやって来るの。
と~っても楽しみにしてるのよ、富姫様。
御一行を乗せた雲はCGじゃ~ぁ。
…勘太郎…。ああ…。
私にとっての亀姫はやっぱり菊之助だぁ。
果てしなく美麗だったのですものぉお(遠い目)

2人の姫が同時に座る。
その動きの綺麗なこと♪。
お腰元衆の裾裁きも。
蝶の差金を持った黒衣ならぬ雪衣達も、
立ち居振る舞いがいちいちステキ♪

富姫へのお土産は生首!
舌長姥(門之助)もいるぞい。
生首をズルズル舐めてますぅぅ。
汁もすすってますぅぅ。
ドドドドアップぅぅう♪
いいわ、いいわぁぁあ♪

楽しい時は瞬く間に過ぎ、別れの刻限
富姫から亀姫への贈り物は…美しい白鷹。
その夜。
図書之助(海老蔵)という若侍が、鷹を探しにやってきた。

その暗転の、スッポンの、
なるほど、あそこから上がってくると、
まさに舞台は”お天守”なのでありました。
もうこの演出がたまらなく好き♪
んでもってスクリーンじゃぁ
花道外からのアングル付き!
ウキャ~♪

嗚呼、図書様ぁ♪相変わらず凛々しぃ。
”俺を見てヘロヘロになれビーム”だ!
その目で私を見ないでぇぇぇ。
あ、見詰め合ってるのは富姫か…。

え、あ、台詞が…え…う…。
そんなもん関係ねぇええ。
海老様が美しいんだからぁあああ♪
成田屋王子っていつもはと~んと、
MYツボに刺さらないんだけどね、
これは別格なのよぉ、グッサグッサなのよぉ♪

3階中壇で化け物が現れて、燈が消えた…。
そうして図書様は再び五重に…。

燭をとって、熟(じ)っと図書の面を視(み)る、恍惚(うっとり)とす。
(蝋燭を手にしたまま)帰したくなくなった、帰すまいと私は思う。

ああ、富姫様のハートはストップモーション。
しかし、図書様は地上に降り…。
なんとなんと”賊”になってしまった!
この実況中継がね、いいんだよ♪
吉弥~ぁ。アッパレじゃ!

大勢が抜連れた。あれ危ない。豪(えら)い。図書様抜合わせた。
…一人腕が落ちた。あら、胴切。あら、可哀相に、首が飛びます。

これぞ舞台よのぉ。
お客のイマジネーションを最大に利用するのぉ。

三度天守に上がる図書様。
惹かれあう2人に危機が!
武士達が天守にやってきて大暴れぇぇ。
獅子の目を潰してしまう。
同時に、2人の目の前も真っ暗に…。
生首を放り投げ、人間どもを追い散らしたものの…。

 夫人 …千歳百歳にただ一度、たった一度の恋だのに。  
      (略)
 図書 せめて、その、ものをおっしゃる、貴方の、
     ほのかな、口許だけでも、見えたならば。
 夫人 貴方の睫毛一筋なりと。(声を立ててともに泣く。)
 ―待て、泣くな泣くな。―
 桃六 美しい人たち泣くな。

キターー!!彫り師桃六(我當)ぃぃ。
島田正吾(映画)や、
十七代目市村羽左衛門(1999年)を思い出して…
猿弥(2006年)のことは…忘れてたぁ(おいおい)
ウルウル…

獅子の眼を直してくれちゃったよ。
2人の瞳も開いて…。
富姫はまさに恋する乙女そのもの。
恥らってるぅぅぅ。初々しいぃぃぃ。
図書之助の手と富姫の手が…
富姫様おめでとうございます。
ウルウル

玉三郎+泉鏡花=耽美ワールド炸裂っ!!

異界の者達が私達の世界を見ている。
こっちへ来い、来いって手招きしてるぅぅ。
嗚呼ぁぁぁあ、リピートしたぁい。
玉三郎ワールドにどっぷり何度も浸かりたぁい。
でもこの季節は…NG。
寒いのがほんとに苦手なのぉ。
劇場に行くのにどんだけ防寒するか。
ほら、何時間もジ~っとしてると寒いっしょ。
しかもしかも今年はインフルエンザ大流行!
狭い空間にいたら危ないっ。
だからって、
マスクしながら観劇するのも苦手ぇえ。
玉様ぁぁあ。もっとあったかくなってから
出てきて欲しかったよぉぉ~ん。
でも、後の2作も頑張りまっしゅ!

シネマ歌舞伎
1/21~
天守物語 (2009年7月歌舞伎座)
2/18~
海神別荘 (2009年7月歌舞伎座)
3/17~
高野聖 (2011年2月博多座)

シネマ歌舞伎 玉三郎+泉鏡花の耽美ワールド三連発! (2012.1.28記)

06年7月 歌舞伎座 天守物語 (2006.08.02記) 

シネマ歌舞伎 怪談牡丹燈籠 (2009.8.31記)
わが心の歌舞伎座 (2011.2.9記)
シネマ歌舞伎 女殺油地獄 (2011.7.4記)


4 コメント

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先ずは第一弾 (midori)
2012-02-08 07:50:51
私も、行って参りました。(しばし回想モード)
(*--*)

やっぱり玉三郎さんて凄い…とウットリでした。
あの、妖しくも美しく魅惑的な世界に夢現のように浸って
浮き世の垢を少し流してもらったような。
( ̄m ̄)

手頃な値段で楽しめちゃうシネマ歌舞伎、本当にポイント
高しです♪
映画館で (かしまし娘)
2012-02-08 08:26:15
midori様
玉三郎ワールドが、全国で!毎日!何回も!
繰り広げられているんですよぉ。
考えただけでもクラクラぁ。
しかもドドドアップの連続ぅぅう。
あれはポップコーン食べながら観れないです(笑)

映画になったんだから、日頃の歌舞伎では叶わない低価格リピート!
したいです…。そうして浮世の垢を全部流します。
でも寒いから行かないけど…。だから垢塗れっ。
映像化はうれしいです。 (とみ(風知草))
2012-02-08 15:33:15
かしまし娘さま
実は今回の三部作、どれも金欠のため、生で拝見していませんでした(コラコラ)ので、映画化はうれしかったですねえ。思いはあれど、体力と財布がついていかしません。勝手に思ってるだけなんですが、玉三郎丈だけは、観客の高齢化、貧困化を許してくださりそうな気がしているんです。我ながらあほやなあ。
今回の映像化は、3本拝見したら見つかる、あっと驚く仕掛けが仕組まれていると信じて続けて拝見します。
また、拙宅での粗相をこの場でも、深くお詫び申し上げます。
怒涛の玉三郎ワールド (かしまし娘)
2012-02-09 08:32:04
とみ様
ああ、そうでしたか。お江戸にも博多にも行かれなかったのですね。
やっぱりそういう方々のためにも映画化ってステキなことなのね♪
「高野聖」だけは別撮りとか野外撮影アリとか…その昔映画(たしか白黒)で観た時も
やたらと怪しかったのですが、こうなると期待倍増です。
私は高齢化するけど玉様の美は衰えないという神秘♪
日頃の毒舌が何かの誤解を招いたのだと思います。自重せねばなりません。

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