固い絆で結ばれた一人と一匹の物語
犬の話なんだね!
容疑者
原書名:SUSPECT
著者:ロバート・クレイス
翻訳:高橋恭美子
出版社:創元推理文庫
刊行:2014/9/20
価格:1,360円(税込)
オープニングはなんとも壮絶!!!
マギーは、
敵に撃たれまくって死んでいく、
相棒のピートの傍からピクリとも動かない。
マギーはジャーマンシェパード。
ピートは海兵隊員。
そしてマギーのハンドラー。
二人はアフガニスタンで
爆発物探知をやってるの。
そこでこんな悲劇がっ!!!
マギーも狙撃兵に撃たれたっっ。
なのに、死んだピートを
まだ守ろうとしているんだヨ…。
ウウ…
所変わって、
ロスでもドンパチ!!
刑事スコット・ジェイムスは
銃撃事件に巻き込まれて、
相棒ステファニーが殉職。
スコットも重傷を負ったぁあ。
それから9ヶ月半。
身体もボロボロだけど、心もボロボロ。
新しい配属先の警備中隊で出逢ったのが、
警察犬マギー。
共に相棒を失い、生きる目的を失い、
銃声が耳から離れず、
甦る恐怖も半端ない。
PDSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えて
夜な夜な悪夢を見る。
でもプライドが高く。弱音は吐かず、
決して本当の自分を人に見せたりしない…。
ウルウル…
何頭もいる警察犬の紹介とか、
訓練風景とか、
読んでるだけでワクワク♪
だって犬が好きなんだもぉおん♪
スコットの車に乗るマギー。
スコットの家の中を、
クンクン嗅ぎまわるマギー。
いいねぇえ♪
マギーに、大きな音に慣れてもらおうと、
工事現場の近くでご飯を食べたり。
作業員達にナデナデされたり。
いいねいいねぇ♪
少しづつ、
スコットとマギーの距離が縮まっていく。
スコットの言葉でマギーについて語られ、
マギーの言葉でスコットについて語られ。
っていう風に、
交互に書かれてるのかと思ったら、
マギーは時々しか喋らなかったもんで、
最初のうちはガッカリしたんだけど。
だってぇ、
犬が、何をどう見たり、
考えたりしてるのか知りたいじゃない。
スコットは、
相棒が撃たれて死んだ事件の捜査を
コツコツとやってるんだけど、
そこでマギーの鼻が
一役買うんだよォオ!!
やるじゃんマギー!!
事件の真相に近づけば近づく程、
ヤバイ臭いがプンプン。
そうなのヨ。
よくある話なんだけど、内部の人間が…。
どえれぇドンパチが始まったぁああ。
スコットが!!マギーが!!
グオォォオオオ!!
病院でスコットを想う仲間達の愛に
ウルウル…
4か月後。
スコットとマギーが、
まだ傷は癒えてないけれど、
元気にしてるってことに
ホッとしたぁあ。
この1人と1頭を
優しく、そして厳しく見守る
警察犬隊の主任指導官に
ジ~ン…
「ふたりは仲間。
それはどちらもちゃんとわかっていた」
ラストの文章にウルウルぅうう
マギーとスコットが忘れられないぃい。
諸者の胸を熱くした「容疑者」待望の続編!
『約束』
次の本も読まなくっちゃぁあ。
~追記~
『容疑者』の名コンビ再び! 約束 (2017.12.9記)