歌舞伎役者 十三代目 片岡仁左衛門
2005年9月10日(土)~10月14日 ポレポレ東中野
現仁左衛門の父・十三代目片岡仁左衛門。
90歳で亡くなるまでの7年間が、7つのカテゴリーに分かれてスクリ-ンに蘇る。
若鮎の巻・人と芸の巻(上・中・下)・登仙の巻・義太夫狂言の演技
孫右衛門の巻
一家のインタビューから始まる。
十三代目を囲んで我當・秀太郎・孝夫(現:仁左衛門)・進之助・孝太郎
若いっ!誰がって秀太郎がっ!(13代目を見ろっ)
H元年の映像ですか、そりゃ若いがな~。(ハハハ)
んでもってカッチョイイ。(もうええって)
“上方歌舞伎、芸風といったものは、主役だけではなく、
脇役や太夫、三味線がいてこそ。だから継承は大変難しい“
勢ぞろいで神妙な顔つきになった松嶋屋一家。
東京という高層ビル群の谷間に沈む夕日か…。
上方歌舞伎の♪明日はどっちだ♪(byあしたのジョー)
『恋飛脚大和往来/封印切・新口村』
H元年10月に上演された時の稽古と舞台風景
稽古場(歌舞伎座ロビー)
十三代目に挨拶してる坂東吉弥を発見っ!(こら~13代目を見ろっ)
若い時やから、お父さん(坂東好太郎)によー似てはるわ。
泣いてしまった…。上方の色を出せるええ脇役やった。
この人もすでにこの世におれへんのや…。(大好きやったで!)
手馴れてるから段取り程度の軽いもんか。と思いきや、
十三代目は“伝えられるものは全て“いつもそう思っているのだろう。
演者にも、三味線、太夫にも、鳴り物にもチェックが入る。
我當(八右衛門)や仁左衛門(忠兵衛)の台詞と、
十三代目の口の動きが合致している。
これも“引き継ぐ”ことの1つの象徴やね。
舞台稽古
十三代目(孫右衛門)が花道を歩く姿に、
「七三ですよ」「赤いライト見えますか」
本当に足元がおぼつかないのだ。と実感。胸が痛くなる。
本番収録の翌日「花道から落ちた」!
ナマで観た劇場中の人の衝撃はいかばかりか…。
それでも演技を続けたのだという。
十三代目は映画の題名どおり、
歌舞伎“俳優”というより、歌舞伎“役者”と呼ぶに相応しい人。
本番
は~。泣いてしまいました。
そこにいる、その人が、紛れも無い孫右衛門。
「会いに来てくれるなや」言葉とは裏腹な心が見えてしまうから辛いなー。
忠兵衛を抱きしめながら、背中を擦るその手。愛情いっぱいやー。
大阪は情の町。それを、くっきりはっきり浮き彫りにさせる。
ええ“上方歌舞伎”観せてもらいました。おおきに。
幕が降りると劇場だけでなく、映画館も拍手に包まれた。
も~十三代目の虜でございますっっ!
でも、上映に気がついたのが遅く、いまさら全作品制覇は無理だじぇぇ。
と泣いていたところ!なななんとぉ追加が決定~!!
わ~い!『山中常盤』ともども、行くで、行くで、行くで~っっ!!
全国の歌舞伎ファンに観てもらいたいねぇ。
松竹さん、「勘三郎BOX」作れるんやったら「十三代目BOX」も作ったれよ!
2006年3月 歌舞伎座
~十三代目片岡仁左衛門十三回忌追善公演~
芝翫 仁左衛門 我當 秀太郎 幸四郎 玉三郎 ほか
☆あくまでも主観で書いたものです。特に他意はありませんので平に容赦下さい。