アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

二人椀久

2005年09月06日 | 歌舞伎
2005年2月 歌舞伎座
2005年9月 歌舞伎チャンネル

大坂の豪商が新町の遊女に入れ込み過ぎて、
店が傾いてきたので、座敷牢に閉じ込められた。
やがて、狂人となって脱獄し、彷徨った挙句ののたれ死に。
こんな事本当にあったんだってサ。

照明暗く、中央に松の木。
花道に現れたのは椀屋久兵衛・片岡仁左衛門。
ビューティー光線ガバガバ出てますっっ!!
常人じゃない~。

たどり行く 今は心も 乱れ候
末の松山 思いの程よ
あのや 椀久は これさ これさ 打ち込んだ
とかく 恋路の濡れ衣

太夫の事を想いつつ、フラフラと松の根元まで来て眠ってしまいました。
夢か現か幻か、目の前に現れたのは愛しい恋しい太夫ー。
舞台奥からピンスポ浴びるその人こそ、初役の片岡孝太郎ー。
親子競演なんだもんねー。

在りし日の廓での出来事がフィードバック。
連れ舞したり、お酒飲んだり、拗ねたり、寄り添ったり…。
長唄の♪昨日は今日の昔なり♪という言葉が好きだし、
クライマックスでテンポが速くなるのが面白くて
いつも夢中で観ます、これ。好きですね~。

富十郎&雀右衛門の熟練カップルは”パワフル”!
仁左衛門&玉三郎のビューティーカップルは”ゴージャス”!
そして、この仁左衛門&孝太郎の華奢カップルは”ピュア!

丁寧な役作りなもんだから、派手さは全然無いの。
テンポが速くなっても、拍子抜けするくらい、踊りがそれまでと変わらない。
『二人椀久』に出会うのがこれ初めてだったら、
心に残る舞踊にはならなかった気がするけど…。

でも、このカップルも好きになりました。
一生懸命な孝太郎を、そっと包む仁左衛門。
ここにもちゃんと調和があります。色があります。淡~い虹色~。
イイゾ!VIVA!松嶋屋~!!

☆あくまでも主観で書いたものです。特に他意はありませんので平に容赦下さい。