伊藤理佐 著
これもマンガ。なんだけど結構面白い。
当時29歳、バツイチ。職業漫画家、女ひとり。
という住宅取得としてはいかがなものか、という条件の中、こだわりの注文住宅を
本当に建てちゃうまでの物語。
土地を探すまでのドタバタとか。
不動産屋、設計士などなどとのかけひきやら、信頼が育つようすやらが楽しい。
不規則な仕事、ペットは室内飼いの猫2匹。
どう考えても、なぜ一戸建てがいいのかわからないんだけど、欲しくなった著者は
まっしぐらに目標に向かう。
そしてわかんないなあ、と思いながらも、そこに「好きな色」「好きな形」「好きな質感」
をちりばめながら完成していく家に、ちょっとうらやましさを感じたりもする。
ローンのために稼がなきゃ、と焦るあまり、仕事を入れ過ぎて、引っ越し当日も仕事してたり、
一戸建ての冷え込みを甘く見て、一日目からひどい風邪をひいたり。
すごくリアルで、くすっと笑えるエピソードも多々ある。
たぶん、私は家を建てることも、建った家を買うことも一生ないと思う。
家に対する欲がないのと、一戸建てがあまり好きではないからだ。
それでも、このやっちまった感はすごく面白い。そしてその勢いに感服する。
著者はその後結婚、現在一児の母。この家に住んでるのかなあ。
だとしたら、お子様の安全のため、例のふきぬけがふさいであることを祈ります。