柴田よしき 著
死神〈アンクー〉の姿を見ると、自分か、その愛する人が死ぬ。
きれいになれないと思いつつもダイエットのために、塩むすびひとつを
持って出社する日々。
同じひとを愛した女性の死を願う自分を嫌悪する女性多美。
文字通りの窓際族、主任の島野に相談したところ、彼は自分が
死神なのだと告白する。
女性の幸せは金銭的な豊かさとそれをもたらす結婚と考え、高校生のときから
努力を重ねてきた麦穂。ささいなきっかけから愛人生活に陥り、小説の投稿のみが
心の支えとなっている。それなのに、同僚が新人賞一次を通過してしまった。
やけになって会社を辞めた麦穂は、アルバイト先でさらにショックな情景にあう。
そんなとき、死神を名乗る島野という男に出会う。
不思議な死神と、「おむすびころりん」「舌切り雀」というむかしばなし。
おかしな取り合わせだが、物語が進むにつれ、つながりがわかる。
こうありたいと思ったのに、一生けんめい頑張ってきたのに、どうしてもうまく
いかないときはあるし、苦しいときもある。
そんな心の闇を映し出し、シビアにでもやさしく描き出した作品だ。
死神〈アンクー〉の姿を見ると、自分か、その愛する人が死ぬ。
きれいになれないと思いつつもダイエットのために、塩むすびひとつを
持って出社する日々。
同じひとを愛した女性の死を願う自分を嫌悪する女性多美。
文字通りの窓際族、主任の島野に相談したところ、彼は自分が
死神なのだと告白する。
女性の幸せは金銭的な豊かさとそれをもたらす結婚と考え、高校生のときから
努力を重ねてきた麦穂。ささいなきっかけから愛人生活に陥り、小説の投稿のみが
心の支えとなっている。それなのに、同僚が新人賞一次を通過してしまった。
やけになって会社を辞めた麦穂は、アルバイト先でさらにショックな情景にあう。
そんなとき、死神を名乗る島野という男に出会う。
不思議な死神と、「おむすびころりん」「舌切り雀」というむかしばなし。
おかしな取り合わせだが、物語が進むにつれ、つながりがわかる。
こうありたいと思ったのに、一生けんめい頑張ってきたのに、どうしてもうまく
いかないときはあるし、苦しいときもある。
そんな心の闇を映し出し、シビアにでもやさしく描き出した作品だ。