桐島洋子 著
またまた古い本なのだが、豪快な旅行記で、気持ちよく読める。
著者は未婚の母として3人の子を育てたが、それとは関係なく一度結婚した。
そのお相手である勝見洋一氏と高校生だった長女かれんとともに、中国、
ソ連(当時ですよ、もちろん)、そしてヨーロッパまでを国際列車で駆け抜け、
さらにオデッサからは海路で地中海を巡り、ヴェニスからはオリエント急行でロンドンへ、
というとてつもなく贅沢な旅をした。その記録なのだ。
贅沢というのはあくまでも文化的な意味であり、相手のホスピタリティとかサービスとは
関係がない、つまり、正直快適とは言い難い部分が多い。
それでもなお得難い経験に満ちた旅なのだ。
著者は次女ノエル(エッセイスト)を出産するにあたり、
それを隠すためと海外旅行の経験のため、かなり無茶なヨーロッパへの旅を決行している。
これはとても賛成できるものではないが、この身軽さ、海外への意欲などは素晴らしいと思う。
このあたりは、著者が良家のお嬢様であり、戦前は海外との交流が当たり前の環境で育ち、
戦中は上海で租界を目の当たりにして育ったということも関係ありそうだ。
勝見氏との結婚は終わりを迎えたが、彼あってのこの本はなかなかのもの。
著者もかなりの博識であるが、それを上回る知識の持ち主である勝見氏との結婚時の著書は
独特の読みごたえがあるのだ。
またまた古い本なのだが、豪快な旅行記で、気持ちよく読める。
著者は未婚の母として3人の子を育てたが、それとは関係なく一度結婚した。
そのお相手である勝見洋一氏と高校生だった長女かれんとともに、中国、
ソ連(当時ですよ、もちろん)、そしてヨーロッパまでを国際列車で駆け抜け、
さらにオデッサからは海路で地中海を巡り、ヴェニスからはオリエント急行でロンドンへ、
というとてつもなく贅沢な旅をした。その記録なのだ。
贅沢というのはあくまでも文化的な意味であり、相手のホスピタリティとかサービスとは
関係がない、つまり、正直快適とは言い難い部分が多い。
それでもなお得難い経験に満ちた旅なのだ。
著者は次女ノエル(エッセイスト)を出産するにあたり、
それを隠すためと海外旅行の経験のため、かなり無茶なヨーロッパへの旅を決行している。
これはとても賛成できるものではないが、この身軽さ、海外への意欲などは素晴らしいと思う。
このあたりは、著者が良家のお嬢様であり、戦前は海外との交流が当たり前の環境で育ち、
戦中は上海で租界を目の当たりにして育ったということも関係ありそうだ。
勝見氏との結婚は終わりを迎えたが、彼あってのこの本はなかなかのもの。
著者もかなりの博識であるが、それを上回る知識の持ち主である勝見氏との結婚時の著書は
独特の読みごたえがあるのだ。