息をするように本を読む

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と、なんだかだらだら日常のことなども

大いなる遺産

2011-12-31 10:29:57 | 著者名 た行
ディケンズ 著

言わずとも知れた名作。
興味がなくても読んでみると、それなりの満足感と知識が得られる。
というのもディケンズの作品は教養の基礎というか、
読んでいて当たり前な感じの扱いを受けることが多いから。

そんなことはおいておいても、魅力ある作品である。

貧しい孤児・ピップに突如降ってわいた膨大な遺産相続の話。
それまでのその日暮らしの生活が嘘のように、紳士として社交界に
出入りすることが許され、運命が開けていく。

何がすごいって登場人物のキャラクター。
個性的でしっかりと自分を主張する。嫌な人間も多いのだが、
それを補って余りある魅力があるのだ。
一人ひとりが生き生きと自分を演出し動き出す。
これってディケンズの一番の魅力なのではないだろうか。

このまま順調に進むかと思われたピップの人生は、思いもかけない
どんでん返しが起こる。
そこにあるのは哀しみではない。
失われたのは時間と想い。

さまざまな思いを心に落とす作品。

2011年が幕を閉じる。

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