備瀬哲弘 著
精神科にERがあるとは知らなかった。
いや、当然あるはず、というかなくてはならないのだろうが、
このような形で存在することを知らなかったのだ。
東京府中病院の精神科ERで勤務した3年間の経験を、豊富な事例
をもとに、わかりやすく解説している。
過酷な長時間勤務。食事もままならない医療現場で、身体の拘束を
しなければならないほどの急性の患者が担ぎ込まれる。
考えただけでも大変な仕事だ。
しかも、どうも医師の中でも精神科の立ち位置はあまりよくないらしい。
その苦労は察して余りある。
そんな中で根気強く患者を納得させ、家族を説得し、恐怖や驚きに共感し、
助けの手を伸ばす。
しかし、それがうまくいかず、投影性同一視という状況に陥った経験も
語っている。こころの問題だけに、自他の線引きは重要なのだ。
著者が医師になるきっかけとなった「さとうきび畑」が心に残った。
とてもかわいがってくれた隣家のおじさん・おっとー。
沖縄戦で不自由になったおっとーの足を治してあげるよ、と言った子が
本当に医師になる。その前に別れは来てしまったけれど、愛情をいっぱい
受けた子ども時代が、温かい人柄をつくったのだなあと納得した。
自分自身がなんだかつらいとき、つらそうな誰かを支えたいとき、
精神科や心理学をテーマにした本を読む。
これで解決するわけでも誰かの助けになるわけでもないけれど、
なんとなく気分が楽になる気がする。
精神科にERがあるとは知らなかった。
いや、当然あるはず、というかなくてはならないのだろうが、
このような形で存在することを知らなかったのだ。
東京府中病院の精神科ERで勤務した3年間の経験を、豊富な事例
をもとに、わかりやすく解説している。
過酷な長時間勤務。食事もままならない医療現場で、身体の拘束を
しなければならないほどの急性の患者が担ぎ込まれる。
考えただけでも大変な仕事だ。
しかも、どうも医師の中でも精神科の立ち位置はあまりよくないらしい。
その苦労は察して余りある。
そんな中で根気強く患者を納得させ、家族を説得し、恐怖や驚きに共感し、
助けの手を伸ばす。
しかし、それがうまくいかず、投影性同一視という状況に陥った経験も
語っている。こころの問題だけに、自他の線引きは重要なのだ。
著者が医師になるきっかけとなった「さとうきび畑」が心に残った。
とてもかわいがってくれた隣家のおじさん・おっとー。
沖縄戦で不自由になったおっとーの足を治してあげるよ、と言った子が
本当に医師になる。その前に別れは来てしまったけれど、愛情をいっぱい
受けた子ども時代が、温かい人柄をつくったのだなあと納得した。
自分自身がなんだかつらいとき、つらそうな誰かを支えたいとき、
精神科や心理学をテーマにした本を読む。
これで解決するわけでも誰かの助けになるわけでもないけれど、
なんとなく気分が楽になる気がする。
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