息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

もののけ本所深川事件帖 オサキ つくもがみ、うじゃうじゃ

2014-04-18 11:05:11 | 著者名 た行
高橋由太 著

第六弾。間違えたまま突き進む。
でもこれって短編集だし、登場人物がわかっていればさして問題なし。

お見合いだの初鰹だの、江戸の庶民にとって身近な話題を取り上げている。
身近といってもそれが誰にでも手に入るものではないのも事実。
平和な世に食べるにも困るような武士の切ない暮らしの様子も語られる。

もののけとひとことでいってもさまざまであるが、付喪神と呼ばれるものは
長く長く人に使われていたものが変化しただけに、人そのものよりも
人のことを知っているようだ。
それでいて、人とは違うところがあるもののけのこと、そのちょっとした
ずれがいとしくもおかしい。

さらさらっと読めるのに、そこにきちんと心が動く。
気持ちのよいシリーズだ。
電獣ビリビリのクロスケがちょこっと登場するものマニアにはうれしい。

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