息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

虫送り

2012-10-26 10:22:31 | 著者名 わ行
和田はつ子 著

角川ホラー文庫って、お手軽系怖い話の宝庫だと思う。
ゆっくり本を選ぶ時間がないとき、何か読むもの読むもの!という禁断症状のとき、
とりあえず買ってみたりする。
そして時々大嫌いなグロ系を読む羽目になったり、怖けりゃいいんでしょ的な
ハズレ(自分的にね)をつかんだりもするわけだ。
これもそんな感じで買った。

閉鎖的な過疎の村を舞台に、子供たちの性病蔓延、生物農薬のテントウムシの異常繁殖、
昔から伝わる虫送りの伝統などなど伏線ぽいものはてんこ盛り。
しかし、残念ながらこれらがきれいに収まることはない。
面白そうだなあとおもうのだけれど、いつのまにかうやむやになって、話は違う方向へと
進んでいくのだ。ああもったいない。

ひたすら虫が登場するので嫌いなひとは絶対無理かも。
虫に殺される場面など、はっきり言って思い出したくないレベル。
血液のなかに蠢く虫なんて本当に気持ち悪い。

というわけで、期待しつつ読みすすめていったが、結局そのようなことは起こらず
終わってしまいましたよという感じ。
テーマとか舞台設定とかは好みなだけに残念。