アガサ・クリスティ 著
空気がひんやりしてくると、熱い紅茶がひときわ美味しい。
そして紅茶といえばミス・マープル。
イギリスの田舎町に住む彼女は、誰もが匙を投げる謎を鮮やかに解決する
聡明な頭脳の持ち主だ。
学歴のある人がメイドになろうとするとか、今時の子どもは朝食に卵ではなく
シリアルを食べさせられている、とか、いかにも誇り高い伝統的な暮らしを愛する
女性という発言も多く、背筋をきりっと伸ばした姿が目に浮かぶようだ。
本書は彼女が主人公となる物語が13篇収められた短編集だ。
表題作はマープルの甥レイモンドが、彼女の家を借りて主催する火曜クラブが舞台と
なっている。
登場人物たちがそれぞれに話をし、それについてほかのメンバーが推理するという
スタイル。各人が違う切り口で話を展開していくのがとても面白い。
しかし、誰も正解には行き着かないのだ、ミス・マープルを除いては。
そして彼女の話だけはついに誰も答えを導き出すことができない。
ちょっと出来すぎ感はあるものの、納得させられるところがすごい。
私にとってもっともイギリスのイメージはこの作品かもしれない。
空気がひんやりしてくると、熱い紅茶がひときわ美味しい。
そして紅茶といえばミス・マープル。
イギリスの田舎町に住む彼女は、誰もが匙を投げる謎を鮮やかに解決する
聡明な頭脳の持ち主だ。
学歴のある人がメイドになろうとするとか、今時の子どもは朝食に卵ではなく
シリアルを食べさせられている、とか、いかにも誇り高い伝統的な暮らしを愛する
女性という発言も多く、背筋をきりっと伸ばした姿が目に浮かぶようだ。
本書は彼女が主人公となる物語が13篇収められた短編集だ。
表題作はマープルの甥レイモンドが、彼女の家を借りて主催する火曜クラブが舞台と
なっている。
登場人物たちがそれぞれに話をし、それについてほかのメンバーが推理するという
スタイル。各人が違う切り口で話を展開していくのがとても面白い。
しかし、誰も正解には行き着かないのだ、ミス・マープルを除いては。
そして彼女の話だけはついに誰も答えを導き出すことができない。
ちょっと出来すぎ感はあるものの、納得させられるところがすごい。
私にとってもっともイギリスのイメージはこの作品かもしれない。