哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

「篤姫」

2007-12-24 16:46:46 | 時事
 NHKの大河ドラマは毎年必ず見ているわけではないですが、「風林火山」はほぼ毎週見ました。筋書きとしてはなかなか面白かったと思います。

 ただ、司馬遼太郎さんが仰る通り、歴史の中での人間の考え方は、その時代性の中で判断しなくてはなりません。なぜ戦国武将たちは、戦いをしたのか。まさに戦国時代だからではありますが、「風林火山」でも、天下を平定して戦いのない平和な世にするため、というような台詞が何度もありました。そこのところは、少なくとも現代の我々の感性のみで捉えるのは浅薄かもしれません。

 ところで、来年の大河ドラマは「篤姫」です。詳しいストーリーは知りませんが、徳川幕府の崩壊期に、帰ることを勧められたにもかかわらず出身の薩摩に戻らず徳川家に留まり、和宮と共に朝廷・薩摩・幕府の間を取り持って、江戸に戦火をもたらすことなく無血開城への道筋を開いた、というのがクライマックスだそうです。これだけでも感動もんですね。

 運命は選べないが、運命に対する態度は選ぶことができる、という『夜と霧』のビクター・フランクルさんの言葉を思い出します。