山域山名:上越国境・西沢ノ頭(新潟県)
期 日:2014年1月28日(火)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:国道353号湯之沢橋930m(7:55)=→旧三国スキー場第3ゲレンデBASE1110m(8:55/9:05)→第1ゲレンデ1400m(10:00)~リーゼンコース滑降1200mまで→登り返し→第2ゲレンデTOP1500m(11:45/12:00)→西沢ノ頭1774m(12:45)→稜線下(13:05/13:30)~西沢源頭北東面1320m(13:50/14:05)→1518mピーク北東1380m(14:20/14:45)~尾根滑降~国道(15:10)~湯之沢橋(15:20)
<天候:晴れ後曇り>
今日は日本海に寒冷前線が入り午後から急に崩れる予報が出ているので、平標山はもの凄い強風になるだろう。
前から気になっていた三国スキー場の跡地周辺の地形図を眺めると、尾根の先の1774.7m三角点ピーク(西沢ノ頭)と北東面に良さそうな?斜面がありそうだ。
本棚から昔のスキー場ガイドを引っ張り出し、三国スキー場の写真があるか見てみた。
ゲレンデガイドと西沢ノ頭北東斜面が写った写真があった。
「これで決まり」とルート計画。
朝焼けの苗場スキー場。
除雪終点にはプリンスホテルの焼却施設があった。
ゲートを超えて車道を行く。一昨日のものと思われる単独トレースあり。
車道は一応、国道353号。地図には道も点線も何もないが、認定上は四万温泉まではどんなルートを通っているのだろう。
三国スキー場のちょうちん岩コース。ブッシュが生え始めている。
すでにリフトは撤去されてもうない。
コース名に付けられたちょうちん岩。
第1ロマンスリフトが架けられていた「から松平コース」。
こちらはブッシュがほとんどなくて真っさらな斜面。
バブル崩壊後の平日に三国スキー場を滑りたくて来たことがあったが、その時は「平日休止中」で滑ることができなかった。
その後は来るチャンスがなかったが、2004年シーズンを最後に営業をやめてしまった。
今日は、是が非でも三国スキー場のゲレンデを滑らなくてはならない。
ゲレンデガイドと斜面を見上げて、一番北向きのリーゼンコースを滑ることにする。
朝方は-7℃と気温が低かったが、南風が入って急上昇。早く登らないと雪が腐ってしまうぞ。
平標山と仙ノ倉山。まだヤカイ沢にはデブリが出ていないようだ。
斜度が緩くなった先の1400mジャストまで登って、いざ、滑降へ。
ヤッホー!とリーゼンコースへ。楽しい楽しい1本でした(^^)
再び登り返し。
北側の急峻な尾根。
三国スキー場TOPゲレンデだった林間コース。こんな素晴らしい雰囲気で内陸性の粉雪が降るゲレンデが、今でも営業していたら必ず何度も来ていたに違いない。
三国スキー場は、バブル崩壊後のスキー客激減と2004年に発覚した西武グループの事件ともに閉鎖されてしまったが、もともと西武グループの堤義明は三国スキー場単独で黒字を目指した訳でなく、志賀高原の焼額山スキー場と万座温泉、苗場スキー場をリフトとゴンドラでつないで、ヨーロッパアルプスに引けを取らない巨大なスノーリゾートを造りたい野望があった。
長野オリンピックを誘致したのも、国立公園の岩菅山にスキー場を開発する目的だったらしい。
尾根に登り、初めて西沢ノ頭南面を見上げる。
稜線から山頂に登ろうと考えていたが、稜線付近には大きな岩がいくつも見える。
雪もきのこ雪ように積もって、不安定な状況かもしれないので、南面をトラバースしてから山頂に登るルートを取ることにする。
稜線の岩峰。こんなのがたくさんあった。
エクセレントな稲包山北面。
2010年1月に上州側の官行からアプローチして北面を滑ったことがある。
http://kumatrek.jpn.org/mt_ski/10/inatsutsumi.html
次は越後側からアプローチして、あの極楽斜面にシュプールをつけてみたい。
西沢ノ頭には古い標識があった。
こんな斜面があったんだと目を釘付けにした、ガランノ沢源頭斜面と1852mピーク。
1798mピークと筍山の電波塔。
平標山、仙ノ倉山から谷川連峰に続く国境稜線も、見慣れない違った角度で見える。
時々ゴーーゴーーとまともに立ってられないほどの南風が吹いていて、写真を数枚撮るだけが精一杯で、稜線下に逃げ下る。
稜線は強風の通り道なのだろう、雪面はウィンドクラスト。
昼食を取って、いざ、西沢ノ頭北東面へ。
上部は木が密でクラストしていたが、中ほどからはフワフワのドライパウダー。
西沢1380m付近に滑り込む。
西沢を1320mまで滑ってから、1518mピークの尾根に登り返す。
左が西沢ノ頭、右がジャンクションピーク。
1518mピーク下を三国スキー場に回り込もうと思ったが、斜面が沢状にえぐれていたので尾根に戻って国道に滑り込むことにした。
最後は杉の植林帯を抜けて国道へ。登りのトレースも固く締まってスキーがよく滑りました。
人気ルートや何度も行っているルートと違って、情報のない未知のルートに行くと、緊張感とワクワク感がたまらないほど楽しい。
湯之沢源流域にはそんな隠れた山や斜面がたくさんありそうなので、また新たな楽しみができました。
斜面が、緩やかで、雪も重く、ドライパウダーとはいきませんでした。
裏斜面、良かったのですね。
稲包山北面も面白そうに見えましたが、ちょっと、遠かった。
こういう、隠されたルート、いいですね。
滑ったラインの出だしは樹間が密でしたが、右手にダケカンバ帯が見えたので、それからは樹間も手頃で快適なパウダーでした。
近場にもまだまだこんな隠れたルートはありますね。
人もいなくて、自分でルートを見つける喜びもあって楽しいです。
今週末も寒波が居座りそうで、南会津方面のルートを探っています。
その分、ラッセルも厳しそうなので覚悟して行かなくては。。