真鍋淑郎さんのお元気な姿に驚き、島岡美延です。
ノーベル物理学賞受賞の真鍋氏はアメリカ国籍の90歳。1958年に東大大学院で博士号を取った若者をすぐ招へいしたのがアメリカ気象局。
その後、“一時的に”研究拠点を日本に移した時、日本人同士でも英語で討議したそう。
ノーベル賞は「日本人受賞」かそうでないかで、研究内容に関する報道がまるで違います。そして、外国籍取得の人を含め「研究拠点は日本ではない」人が多いことを思い知らされます。
「頭脳流出」と嘆くなら、なぜそうなるのか。
学者にとって最も研究に専念できる環境を求めるのは当たり前。
ノーベル化学賞候補にもなる、光触媒の仕組みを発見した藤嶋昭先生は、川崎市民で取材したことも。
今年8月、上海に研究拠点を移され、やはり「頭脳流出」といわれました。
日本で研究を続ける困難さはとっくに明らか。技術立国、とまだ言える?
真鍋氏もアメリカに移ってから60年以上経っていて、アメリカ国籍を取得しているわけで、世界的にはアメリカ人と認識されるはず。
研究者のみならず、あらゆるジャンルで優秀な人が、海外に出ていく実状を政治の世界の皆さんはどう見ているのか。ドメスティックで、ゆでガエルになった国民だけを相手にする限りはどうでもいいのか?と。
トピずれですが、先日2階建て新幹線の引退のとき、240キロ出していることを聞き、ある知人は、そんなに早いのならまだ一流ではと言ってました。実は、世界的には日本の新幹線は遅いことで知られていて、いまだに300キロ出していないのは一流ではないのですが、問題は当の日本人がそれを知らないことかと。
この国が輝かしかったのは、いつごろまでだったのか。
昨夜のNHKのニュースで、いかに日本だけが給与があがっていないか、の他国との比較グラフが出ていましたが、こういうこともなかなか報道されないですよね。
さて、11月の日本はどんな光景になっているのでしょう。