下北沢で35周年の花組芝居

雷雨に注意の金曜日、島岡美延です。昨日は蒸し暑い中、すっかり駅周辺が変わった下北沢へ。昨年、市松模様状態の客席で演劇鑑賞はしましたが、自由席の小さな空間にお客さんびっしり、下北沢小劇場B1は3年ぶり。

花組芝居創立35周年記念講演『盟三五大切』（～8日）を見てきました。歌舞伎好きじゃないと読めない「かみかけてさんごたいせつ」。四世鶴屋南北原作、東海道四谷怪談の後日談。忠臣蔵の義士の不破数右衛門（源五兵衛と名を変えている）が入れあげている芸者の小万、実は三五郎という船頭の妻。夫婦に騙され、百両の御用金を失った源五兵衛は、冷徹な殺人鬼と化す。いわゆる「殺しの美学」が圧巻の作品。

役者に手が届きそうな空間、血しぶきは真っ赤な蜘蛛の糸。現代の服装で発せられる七五調の台詞の気持ちいいこと！　脚本・演出の加納幸和氏の天才的でポップな発想で料理される鶴屋南北の世界。11月には三島由紀夫の『鹿鳴館』を予定。現在、出演者募集中（男子のみ）です。