モノクロームで描くパリ

大谷選手2本のホームランとウクライナの映像、島岡美延です。ニュース番組の冒頭はどっちか。嬉しい出来事があっても、すべてを台無しにする戦争。

まもなく大統領選決選投票のフランスの人たちは何を思う？　映画『パリ13区（22日公開）』をご紹介します。鬼才ジャック・オディアール監督、気鋭セリーヌ・シアマ脚本。原題は「オリンピアード」、1968年グルノーブル五輪にちなんで名づけられ、1970年代に開発された地区。高層住宅が並ぶエリアは移民が多く暮らし、活気に満ちています。

高学歴だけどコールセンターで働く台湾系フランス人エミリー。祖母のアパートでルームメイトを募集、現れたのは高校教師カミーユ。女性の名前と勘違いしたアフリカ系フランス人。ソルボンヌ大の法学生として復学した32歳のノラ。ポルノ女優のアンバー・スウィートに似ていたことで起きる騒動。

ミレニアル世代の若者たちの恋愛模様をモノクロームで映し出す、誰も知らなかったパリ。