風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

余りに非人間的な・・・

2017-10-08 13:26:47 | 日々の生活
 などとタイトルで言っているのは、北朝鮮のことではない(笑)。年に一回、動物への(と言うか人間への)虐待だと思って憂鬱になるのが、所謂成人病検診、最近、言うところの生活習慣病健診である。またこの季節がやってきた・・・(溜息)
 バリウムを飲むのがどうにも苦手なのだ。検査しやすいよう胃のひだひだまで伸ばして膨らませるため、まずは発泡剤を含んで、ゲップはするなと脅されて、そんな殺生な・・・と緊張しつつ、紙コップ半分ほどのバリウム(正確には硫酸バリウム)をゆっくり流し込む。これでも金属?(バリウムは原子番号56の元素で、アルカリ土類金属のひとつ、硫酸バリウムはバリウムイオンと硫酸イオンからなるイオン結晶性の化合物らしい)なので、その比重からくるドロっとした重さ加減が如何にも・・・という感じで、恐怖心が湧き起こる。最近はほんのり甘く味付けされるなど、気を遣って頂けるのは有難いが、却って騙されているのだという感覚に囚われてしまう。わざわざ下剤で排出しなければならないものを体内に取り入れ、速やかに排出しなければ後で痛い目に遭うというプレッシャーを感じて、水分を多めに取ったりするのは、検査のためとはいえ実に不合理で、実に気が重い。朝一番で会社が指定する健診センターに行ってささっと済ませるのだが、その日一日、会議の予定は入れることなく、悶々とする。
 十年一日どころか少なくとも三十年は変わらないこの旧態依然とした検査方法に疑問を抱き、昨年のブログでは、ネットで自称お医者さんのコメントなどを読み漁って、どうやら関係者のカイゼン努力が足りない、言わば怠慢が原因と言うよりも、それ以前に日本対がん協会を中心に検査機関や関連する人(レントゲン技師)や器具メーカーや病院といった既得権益層を巻き込む利権の温床となっている疑いが濃厚であることを確信して、恨み辛みを書いた。余りに非人間的な・・・というタイトルのブログだが、余りに日本的な・・・と嘆きたくなる。だからと言って、どうせこれほど落ち込むのは私くらいだろうと思うと、声をあげる勇気もなく、ブログでぼやくのがせいぜいだ。
 もし身寄りのない天涯孤独の身の上ならば、生活習慣病健診は断固拒否し、生命保険にも入らず、何かあったときが天命と、諦観して暮らすかもしれない(などとは大袈裟だが、医療保険は必要かも知れないと現実的に思ってみたりする)。年齢とともにそんな退廃的な思いが自分の中に強くなっている気がするのは、敢えて言ってみれば俗世への執着が薄れているのか、面倒臭がりになっているだけか・・・
(参考)昨年のブログ:http://blog.goo.ne.jp/mitakawind/d/20160927
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