大谷翔平選手の歴史的とも言える2021年レギュラー・シーズンが終わった。張本さんも期待した本塁打王は惜しくも逃したが、一人の野球人がやることが出来る「投・打・走」として破格の活躍を見せた。
私が百万言費やしたところで説得力はないので、著名人に語ってもらおう。バリー・ボンズは、「打って、投げて、走力もある。他に類を見ない存在と言えるだろう。投手でも打者でもエリート級。彼のような選手はこの先、現れないのではないか」と語った。その驚くような活躍について、「レギュラーの野手であれば、毎日試合に出ながらリズムをつくることができる。彼の場合はそこに投手としての作業が加わる。指名打者で出る日も(試合前に)ブルペンで投球練習をすることになる。そして、先発した日には100球近く投げる。本当に信じ難いことをやっていると思う」とも語った。そして、「トラウトが大谷の後を打っていたら、勝負を避けられることはないだろうし、今ごろ(9月下旬)本塁打を60本打っていたかもしれない」とも(以上、時事「『この先現れない選手』 ボンズさんが語る大谷―米大リーグ」より)。
成績の素晴らしさは、どのように表現すればよいのだろう。
端的に、投げて9勝、防御率3.18、打って46本塁打、100打点、走って26盗塁。なお、このほか、OPS.965はリーグ2位、三塁打8本はリーグトップ、96四球はリーグ3位だった。
メジャー史上初めて「クインタプル100」を達成した(投手で130回1/3、156奪三振、野手で138安打、100打点、103得点)。
この一年でたった一人で歴代日本人メジャーリーガーに並ぶ数々の記録を打ち立てた。本塁打46本は松井秀喜の31本(2004年)を超え、OPS.965は松井秀喜の.912(2004年)を超え、松井秀喜(2007年)以来の100打点、イチロー(2008年)以来の100得点、四球96個は福留孝介の93(2009年)を超えた。
エンゼルス・ファンは「トラウトとレンドンのプロテクションなしで46本塁打。トラウトとレンドン抜きで9勝。とても素晴らしい成績だ」と、孤軍奮闘を称えた。強くないチームでこの成績はなおのこと価値がある。
投・打でのオールスター戦出場は史上初めてのことだった。
そのオールスター後の後半戦では、HR競争に出場すると・・・のジンクス通り、本塁打量産のペースが落ちた(6月13本、7月9本、8月5本、9-10月は4本)。これは二刀流の疲れが出たと言うよりも、際どく攻められたり勝負を避けられたりすることが増えたせいだろう。四球は6月16個(うち敬遠2)、7月16個(3)、8月21個(5)、9-10月は27個(9)と、本塁打数と反比例して尻上がりに増えている。HR競争に出場するほどのバッターとして傑出する宿命で、三振が多かったのもまたその証だろう。
何より、「最後まで健康でプレーすること」を目標として公言し、見事に遣り切った結果だった。2018年シーズンでも、防御率3.31、OPS.925を達成しているが、今年はフル出場したところが全く違う。それを、三度の飯より野球が大好きな無邪気な野球小僧のように、嬉々として過ごした(ように見えた)。メジャーという大舞台でそれをやってのけるのはオソロシイことだし、本人には人知れぬ悩みがあったかも知れないが、投げて打って走るという、野球本来の素朴な喜びを全身で表現するあたりはイチローに通じるものがあって(イチローが投げたのはレーザー・ビームだったが)、敵・味方を問わず野球ファンを魅了する所以でもあろう。
早くもファンの間で「大谷ロス」が叫ばれているが、この半年間、毎朝、スポーツ・ニュースを見るのが楽しみで、コロナ禍のストレスフルな日常に潤いを与えてくれた。月並みな感想だが、来年はどんな活躍を見せてくれるのか、本当に、今から楽しみだ。
私が百万言費やしたところで説得力はないので、著名人に語ってもらおう。バリー・ボンズは、「打って、投げて、走力もある。他に類を見ない存在と言えるだろう。投手でも打者でもエリート級。彼のような選手はこの先、現れないのではないか」と語った。その驚くような活躍について、「レギュラーの野手であれば、毎日試合に出ながらリズムをつくることができる。彼の場合はそこに投手としての作業が加わる。指名打者で出る日も(試合前に)ブルペンで投球練習をすることになる。そして、先発した日には100球近く投げる。本当に信じ難いことをやっていると思う」とも語った。そして、「トラウトが大谷の後を打っていたら、勝負を避けられることはないだろうし、今ごろ(9月下旬)本塁打を60本打っていたかもしれない」とも(以上、時事「『この先現れない選手』 ボンズさんが語る大谷―米大リーグ」より)。
成績の素晴らしさは、どのように表現すればよいのだろう。
端的に、投げて9勝、防御率3.18、打って46本塁打、100打点、走って26盗塁。なお、このほか、OPS.965はリーグ2位、三塁打8本はリーグトップ、96四球はリーグ3位だった。
メジャー史上初めて「クインタプル100」を達成した(投手で130回1/3、156奪三振、野手で138安打、100打点、103得点)。
この一年でたった一人で歴代日本人メジャーリーガーに並ぶ数々の記録を打ち立てた。本塁打46本は松井秀喜の31本(2004年)を超え、OPS.965は松井秀喜の.912(2004年)を超え、松井秀喜(2007年)以来の100打点、イチロー(2008年)以来の100得点、四球96個は福留孝介の93(2009年)を超えた。
エンゼルス・ファンは「トラウトとレンドンのプロテクションなしで46本塁打。トラウトとレンドン抜きで9勝。とても素晴らしい成績だ」と、孤軍奮闘を称えた。強くないチームでこの成績はなおのこと価値がある。
投・打でのオールスター戦出場は史上初めてのことだった。
そのオールスター後の後半戦では、HR競争に出場すると・・・のジンクス通り、本塁打量産のペースが落ちた(6月13本、7月9本、8月5本、9-10月は4本)。これは二刀流の疲れが出たと言うよりも、際どく攻められたり勝負を避けられたりすることが増えたせいだろう。四球は6月16個(うち敬遠2)、7月16個(3)、8月21個(5)、9-10月は27個(9)と、本塁打数と反比例して尻上がりに増えている。HR競争に出場するほどのバッターとして傑出する宿命で、三振が多かったのもまたその証だろう。
何より、「最後まで健康でプレーすること」を目標として公言し、見事に遣り切った結果だった。2018年シーズンでも、防御率3.31、OPS.925を達成しているが、今年はフル出場したところが全く違う。それを、三度の飯より野球が大好きな無邪気な野球小僧のように、嬉々として過ごした(ように見えた)。メジャーという大舞台でそれをやってのけるのはオソロシイことだし、本人には人知れぬ悩みがあったかも知れないが、投げて打って走るという、野球本来の素朴な喜びを全身で表現するあたりはイチローに通じるものがあって(イチローが投げたのはレーザー・ビームだったが)、敵・味方を問わず野球ファンを魅了する所以でもあろう。
早くもファンの間で「大谷ロス」が叫ばれているが、この半年間、毎朝、スポーツ・ニュースを見るのが楽しみで、コロナ禍のストレスフルな日常に潤いを与えてくれた。月並みな感想だが、来年はどんな活躍を見せてくれるのか、本当に、今から楽しみだ。
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