保健福祉の現場から

感じるままに

特定健診・保健指導の行方

2012年02月27日 | Weblog
24日の保険者による健診・保健指導等に関する検討会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn.html)が出ているのでみておきたい。最も注目されるのが、「後期高齢者支援金の加算・減算制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mks.pdf)で、論点が煮詰まってきているようである。p17では「25年度における評価において、少なくとも加算額の計算についてメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率を用いることは適切ではないのではないか。」とされ、特定健診と特定保健指導の実施率で行い、p23に加算減算パターンが示されている。また、p26では「24年度の実績が確定した時点で、25年度確定後期高齢者支援金の算定(つまり27年度)から反映させるのが明確ではないか。」とされ、p28に加算減算スケジュールが示されている。25年度確定後期高齢者支援金決定は平成27年4月とされる。ところで、「特定健診・保健指導の効果検証」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mkh.pdf)で、p12~国が保有するデータベースを利用して、特定健診・保健指導データの結果と同一人のレセプトデータ(医科・DPC・調剤)を突き合わせ、メタボリックシンドロームの該当者、予備群、非該当者毎の合計点数の平均値について、性別・年齢階級別に集計が行われており、平成21年度特定健康診査メタボ基準別に平成22年度レセプト総医療費の平均をみると、各年齢とも綺麗な結果が出ている。昨年2月3日の「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会資料」(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226502959300)p42~48でも、特定保健指導の実施効果(翌年の健診結果)がはっきり出ていたが、特定健診・保健指導が従来の保健事業と異なるのは、電子データ管理による事業評価がしやすくなった点がある。今後、電子レセプトデータ分析も活用し、医療費適正化の観点から保健事業の評価を積極的に行うべきと感じる。例えば、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000015v0b-att/2r98520000015v4o.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/22487f2561e33a4c4925784f001eb3b2/$FILE/20110310_7shiryou3_2.pdf)では、Ⅲ度(重症)高血圧者とHbAlc8%以上の者に対する優先的な保健指導によって、レセプト分析で医療費適正の結果がみられた事例が紹介されている。また、この厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001w361-att/2r9852000001w3ai.pdf)では、「保健事業の展開=医療費適正化対策」として戦略的に取り組んだ事例が紹介されている。なお、この資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023ml3.pdf)p7では、「血液検査の結果はないが、健診受診日に特定保健指導対象となるパターン」が示されているので理解しておきたい。HbA1cについては近々事務連絡(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mle.pdf)が出るようである。
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