友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

孫娘のお祝いは映画だった

2014年04月17日 17時23分04秒 | Weblog

 昨日で70歳になった。なんともあっ気ない70年だ。こんなに早く70歳になってしまうとは思ってもみなかった。昨日の「詩」は、私がまだ大学生の時、「中学3年の担任がクラス誌『麦の歌』を発行すると言っているから、何か書いて送ってくれ」と友だちが連絡して書いたもの。ここまで書いて、私が東京にいることを誰が知っていたのかと不思議に思う。

 私は大学4年の春から12月末まで、東京の出版会社でアルバイトをしていた。この「詩」の日付は10月とある。このまま、東京で出版の仕事を続けるべきかで悩んでいた時期だ。美術の教科書を作る仕事は楽しかったし面白かった。美術教育に熱心な先生、ユニークな美術授業をしている先生、有名な画家や彫刻家、そんな人たちを廻って話を聞き、作品を見せてもらい、時には拝借してくる。私を気に入ってくれた先生に出会い、「遊びに来い」と言われたりして嬉しかった。

 サラリーマンは組織の一員だから、上司がどういう人かで自分の将来も決まってくる。私の上司はまだ歳も若く、会社ではやり手と評価の高い人だった。まだ若造だった私には「やり手」だけが目について、「この人の下で一生働くのはごめんだ」という気持ちが日毎に強くなり、推薦してくれた大学の恩師に「詫び状」を書いて、帰って来てしまった。

 昨日、大学2年に進級できた孫娘が、「誕生日のお祝いに映画に行こう」と誘ってくれ、大型店の中にある映画館へ行った。孫娘が大好きな女優・井上真央さんが出演している『白ゆき姫殺人事件』である。映画は美しいOLの殺人をめぐって、テレビのニュース解説番組が同僚などに聞き込みをしていく。美しい人と目立たない人、美しい人同士の諍い、育った環境までも取り上げられる。実際、殺人事件などが起きると、犯人の家庭や子どもの頃までもが問題視されるが、こうしたマスコミの恐さを映画は描いていた。

 会社の中での上司と部下、同僚同士の優劣、殺人事件にまでならなくても、いつもどこかで何かが起きている。「人間って恐いわね」と観終わって話していた人がいた。19歳の孫娘はどんな感想を持ったのだろう。それでも孫娘は前を向いて生きていかなくてはならない。きっといつか、いいことがあるさ。頑張れよ。私はこれから先、何をすることが出来るのだろう。今朝の11時頃、越冬したサナギが1匹、羽化して飛び立った。

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