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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

井戸掘り

2008年06月10日 20時03分49秒 | Weblog
 今日は井戸掘り。朝の8時過ぎから午後5時近くまで、よく働いたと思う。身体のあちらこちらが明日は相当に痛くなっているだろう。何しろ日ごろ使うことに無い筋肉を使ったから、私の体は参ったといった感じだ。「そんなに力の要るところはありませんから」と聞いていたが、やはりいざという時はかなりの力が要求される。それにグループの中では、私は若い方なのだから、サボったりしては先輩方に失礼になる。「代わりましょう」と言っては力仕事を引き受けたけれど、やってみると大変だった。

 中国四川省での大地震でもそうだが、災害が起こった後の生活で困るのは水だ。水道の普及で地下水を汲み上げる井戸はなくなってしまった。けれども井戸があれば、生活に必要な水くらいは確保できる。平常時には植物への水遣りに使える。水道水よりも井戸水の方が草花や野菜には適している。草木が活き活きと育つから、いわゆる優しい水であることは間違いないと思う。

 「簡単に井戸掘りができるからやってみないか」と誘われ、災害時には井戸の重要性が増すと主張していた私としては、願ってもないことだったのですぐに承知した。どんな風に井戸を掘るのか、説明は聞いていたもののはじめての体験だった。草木がよく茂ったお宅に伺い、その庭の一角で井戸を掘った。土は柔らかかったけれど、樹木の根が張っていて初めの穴掘りは大変だった。それでもどうにか70センチほどの深さまで掘ることができた。ここで上から水を流し込んでさらに穴を掘り進める。6メートルほどまで掘った。

 地下水は出てきたけれど、水量が少なめだ。ここは地下水の豊富なところだが、うまく水脈にあたらなったのかもしれない。悩んだ挙句、もう1本掘ってみようということになった。最初のところより北側の家屋に近いところでまず、穴を掘ってみた。滅茶苦茶に硬い。30センチほどのところから丸石がいくつも出てきた。これらを取り除いて、さらに掘っていくと今度は石ではないのに石のように硬い土の層にぶち当たった。ひょっとするとこの地層の下はいいかもしれないというので、とにかく掘り進めた。

 1メートルほどの深さになると柔らかな粘土混じりの地層に変わった。そこで再び上から水を流し込み、ヨイショヨイショと土を掘り下げていく。一気呵成に成し遂げなくてはならないから、この時は2人か3人が心を一つにして力を込める。この作業も誠に疲れたが、何とか水が出るところまでいった。こちらも6メートル50センチほどの深さだ。それにしてもやはり井戸掘りは簡単ではなかった。簡単でなかったことが逆に私たちには良い教訓となったと思う。

 今週の土曜日にはもう1件、井戸掘りがある。今日の作業がきっと生きると思う。とにかく口が渇いた。冷たいビールを一気に飲み干したい。
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