さあーて、今日のブログのテーマは何にしようかと思いあぐねていた。一日中鉢の土の入れ替えで、私は疲れていた。早くご飯にしたいと、そればかりを思っていた。孫娘が帰ってきて、ようやく遅い晩ご飯になった。ビールはなくなっていたから、今晩はワインにしようとグラスを並べてご飯を待った。ごちゃごちゃとあったけれど、ようやく晩ご飯となった。
ワインを飲みながら食事をしていると、カミさんが「12年間の人、アレはもうやめた方がいい」と、急に言い出した。「12年間、友だち以上恋人未満というアレのこと?」と、聞いてみた。カミさんは相当に酔いが回っている様子だった。普通の人は目が据わるというけれど、うちのカミさんが酔うと目が輝いてくるのだ。そればかりか冷静な怖い光を放ってくる。
彼女に言わせれば、卒業生の女の子や我が家の次女と同じで、絶対にそんなことは許せないと言う。人の道に反するような行為はどんなことであっても絶対に受け入れられないのだ。カミさんのこのような潔癖症は父親譲りのものだと思う。警察官だった彼女の父親は、秩序を一番大切にしていた。軍人ならクーデターだってありうるが、警察官の任務は現在の秩序を維持することだ。
カミさんの父親は自分がどのように生きてきたかを伝えたがっていた。飲んで話す時の義父は、明らかに人生の先達だった。義父は自分が小学校しか出ていないことを気にしていた。それでも子どもたちは大学を卒業したから、私に言わせればそんなことはどうでもいいことだったのだ。そういう意味では、私が一番義父の思いを聞いたのかもしれない。義父は子どもの頃や大きくなってなりになりたかったことなど、その思いを酔っ払った勢いで語ってくれた。
私自身は高校3年の時に父親をなくしていたから、義父が私に語りかけようとすることは、私の父が私に話したいことでもあるように思った。多分、私の父は義父ほど饒舌ではなかったから、なかなか自分の半生を語ることはなかったかもしれない。夢ばかり追う人で、むしろカミさんが忌み嫌う「愛だの恋だの」という類の人だったのではないかと思う。
父は、母という生活能力のある人と出会い、いわば食べさせてもらったばかりか、上の学校までもいかせてもらっている。小説家になるという父自身の夢は実現できなかったけれど、母の存在なくして父は生きていけなかったのではないか、そんな風に私は思っている。母は父に全てを捧げながら、早死にしてしまった。母の無念はいかばかりかと思うこともあるが、父は幸せな家庭を築きながら、なぜそこに安住できなかったのか。私は自分が父親に似ていることを恥ずかしく思い、なお父が求めていたものは何かと思う。
孫娘が言うように、人生はいろいろだ。
ワインを飲みながら食事をしていると、カミさんが「12年間の人、アレはもうやめた方がいい」と、急に言い出した。「12年間、友だち以上恋人未満というアレのこと?」と、聞いてみた。カミさんは相当に酔いが回っている様子だった。普通の人は目が据わるというけれど、うちのカミさんが酔うと目が輝いてくるのだ。そればかりか冷静な怖い光を放ってくる。
彼女に言わせれば、卒業生の女の子や我が家の次女と同じで、絶対にそんなことは許せないと言う。人の道に反するような行為はどんなことであっても絶対に受け入れられないのだ。カミさんのこのような潔癖症は父親譲りのものだと思う。警察官だった彼女の父親は、秩序を一番大切にしていた。軍人ならクーデターだってありうるが、警察官の任務は現在の秩序を維持することだ。
カミさんの父親は自分がどのように生きてきたかを伝えたがっていた。飲んで話す時の義父は、明らかに人生の先達だった。義父は自分が小学校しか出ていないことを気にしていた。それでも子どもたちは大学を卒業したから、私に言わせればそんなことはどうでもいいことだったのだ。そういう意味では、私が一番義父の思いを聞いたのかもしれない。義父は子どもの頃や大きくなってなりになりたかったことなど、その思いを酔っ払った勢いで語ってくれた。
私自身は高校3年の時に父親をなくしていたから、義父が私に語りかけようとすることは、私の父が私に話したいことでもあるように思った。多分、私の父は義父ほど饒舌ではなかったから、なかなか自分の半生を語ることはなかったかもしれない。夢ばかり追う人で、むしろカミさんが忌み嫌う「愛だの恋だの」という類の人だったのではないかと思う。
父は、母という生活能力のある人と出会い、いわば食べさせてもらったばかりか、上の学校までもいかせてもらっている。小説家になるという父自身の夢は実現できなかったけれど、母の存在なくして父は生きていけなかったのではないか、そんな風に私は思っている。母は父に全てを捧げながら、早死にしてしまった。母の無念はいかばかりかと思うこともあるが、父は幸せな家庭を築きながら、なぜそこに安住できなかったのか。私は自分が父親に似ていることを恥ずかしく思い、なお父が求めていたものは何かと思う。
孫娘が言うように、人生はいろいろだ。