JR鷲津駅に着いたのは、午前9時を8分ほど過ぎていた。何を勘違いしたのか、金山駅でJRに乗り換えた時、どうしてこんなに時間があるのだろうと思ったのに、列車が進むにつれて間に合わないことがハッキリしてきた。ケイタイがあれば連絡も出来たのに、それも無いから焦った。途中から乗り込んでくるはずの友だちも来ないし、おかしいな自分だけが置いてきぼりか、と思ったのだ。
結局、男の中の3人が不参加とわかり、女3人と男2人で出かけることになった。浜名湖の南のバイパスを通り、浜松に入ってもうひとりの女友だちの家に迎いに行き、合計6人でまずは小国神社へ出かけた。私は初めて訪れた神社だが、伊勢神宮にも通ずる深遠な趣が漂っていた。ここにも花しょうぶ園があり、入場料は300円だった。
「外から見えるから。それにたいしたことはないから」と、入場口の前で大きな声で女ともだちが言う。余りにも声が大きすぎたから、ちょっと気が引けて、みんなで入場することになった。確かに大高緑地や庄内緑地の花しょうぶ園よりも規模は小さく、300円は高い気はしたけれど、一種の迷惑料のつもりでこれは入場しないわけにはいかないと思ったのだ。
次に、今日のメインである賀茂花しょうぶ園へと向かった。ここは以前、カミさんのお母さんを連れてきたことがあったが、当時よりも大きくなっていたばかりかよく整備もされていた。ここで庄屋弁当を買い求めて、花しょうぶを見ながらみんなで食べた。レストランで食べると2500円のランチだが、弁当ならば1050円ですむ。さすがにベテラン主婦の皆さんだけに即弁当に決まった。
食事をしながら、今日来られなかった友だちからのメールが紹介された。「何を生き甲斐に生きていますか」という質問に答えなさいというのである。そこで12年間友だち以上恋人未満を続けている友だちがまず槍玉に上がり、「えっ、まだ続いているの?そろそろやめたら」とか「その女の人との付き合いが生き甲斐なの?」とか、質問攻めに遭っていた。
彼は、私が初恋の人に会いに行ったのと同じだと言うので、「それは次元というか所在が違うだろう。私の彼女は昔の人だけれど、あなたは今、一番大切に思っているし、肉体の関係はないとしても、心を奪われているのだから、全く違う」と言うと、「まあその話はやめようよ」と嫌がる。みんなはおもしろがって、私は彼の気持ちが知りたくて、時々混ぜ返したりした。
自然食品を指導している友だちが「ところで、あなたは何をしているの?」と私に聞いてくる。矛先が自分に向けられたのだ。彼女は「せっかくやってきたのに、ガーデニングしかしないと言うのでは、あなたがやってきたことは何だったのか、否定することになる。やはり、あなたの思いを伝えることが大事じゃないの」と言う。すっかり今日は、彼女に説教されてしまった。
「自我実現は単なる自我つまり欲望の実現に過ぎないけれど、大切なことは自己実現なのよ。人は何のために生まれたのか。自己実現のために生まれたの。自分が何をしなくてはいけないのか、自分の役割を見極めることが大事よね」。彼女がこんなにも雄弁に語るから拝聴する以外になかった。
結局、男の中の3人が不参加とわかり、女3人と男2人で出かけることになった。浜名湖の南のバイパスを通り、浜松に入ってもうひとりの女友だちの家に迎いに行き、合計6人でまずは小国神社へ出かけた。私は初めて訪れた神社だが、伊勢神宮にも通ずる深遠な趣が漂っていた。ここにも花しょうぶ園があり、入場料は300円だった。
「外から見えるから。それにたいしたことはないから」と、入場口の前で大きな声で女ともだちが言う。余りにも声が大きすぎたから、ちょっと気が引けて、みんなで入場することになった。確かに大高緑地や庄内緑地の花しょうぶ園よりも規模は小さく、300円は高い気はしたけれど、一種の迷惑料のつもりでこれは入場しないわけにはいかないと思ったのだ。
次に、今日のメインである賀茂花しょうぶ園へと向かった。ここは以前、カミさんのお母さんを連れてきたことがあったが、当時よりも大きくなっていたばかりかよく整備もされていた。ここで庄屋弁当を買い求めて、花しょうぶを見ながらみんなで食べた。レストランで食べると2500円のランチだが、弁当ならば1050円ですむ。さすがにベテラン主婦の皆さんだけに即弁当に決まった。
食事をしながら、今日来られなかった友だちからのメールが紹介された。「何を生き甲斐に生きていますか」という質問に答えなさいというのである。そこで12年間友だち以上恋人未満を続けている友だちがまず槍玉に上がり、「えっ、まだ続いているの?そろそろやめたら」とか「その女の人との付き合いが生き甲斐なの?」とか、質問攻めに遭っていた。
彼は、私が初恋の人に会いに行ったのと同じだと言うので、「それは次元というか所在が違うだろう。私の彼女は昔の人だけれど、あなたは今、一番大切に思っているし、肉体の関係はないとしても、心を奪われているのだから、全く違う」と言うと、「まあその話はやめようよ」と嫌がる。みんなはおもしろがって、私は彼の気持ちが知りたくて、時々混ぜ返したりした。
自然食品を指導している友だちが「ところで、あなたは何をしているの?」と私に聞いてくる。矛先が自分に向けられたのだ。彼女は「せっかくやってきたのに、ガーデニングしかしないと言うのでは、あなたがやってきたことは何だったのか、否定することになる。やはり、あなたの思いを伝えることが大事じゃないの」と言う。すっかり今日は、彼女に説教されてしまった。
「自我実現は単なる自我つまり欲望の実現に過ぎないけれど、大切なことは自己実現なのよ。人は何のために生まれたのか。自己実現のために生まれたの。自分が何をしなくてはいけないのか、自分の役割を見極めることが大事よね」。彼女がこんなにも雄弁に語るから拝聴する以外になかった。