箕面市立郷土資料館(箕面6-3-1)で、企画展示「ハレの日を祝う-祝いの衣装と道具-」が、6月28日(水曜日)まで開催されています。
今回の企画展示では、主に明治から昭和期にかけて、「婚礼」「お宮参り・七五三」「節句」「お花見」といったハレの日に、実際に使用されていた衣装と道具(約40点)が、4つのテーマに分けて展示されています。
人生の節目の祝い事である「婚礼」「お宮参り・七五三」をテーマとした展示では、打掛や子ども用筥迫(はこせこ)といった、ハレの日に身につける衣装や道具が展示されています。お宮参りや七五三用の着物には、鶴や松、宝船といった縁起のいい文様が描かれており、長寿や子孫繁栄、一生ものに困らないように、という親の思いが込められていることが分かります。
年中行事である「節句」「お花見」をテーマにした展示では、桃の節句や端午の節句の際に、子どもの健やかな成長を祈って飾られていた、雛人形や五月人形が展示されています。また、現在のお花見にあたる「メンギョ」の際に使用されたと考えられる道具も、見学することができます。
「メンギョ」とは、花見を楽しむ春の行事で、昭和30年代頃まで箕面市内各地で行われていました。メンギョの日は学校が休みになり、巻き寿司などを入れた重箱を持って、家族や地域総出で山に出かける一大行事であったようです。今回の企画展では、食べ物を入れて運ぶ道具である外居(ほかい)のほか、重箱や携帯用酒器が展示されています。
また、衣装や道具の展示だけでなく、昭和期の生活の様子がうかがえる写真も展示されています。「婚礼の荷受け」という写真は、トラックで運ばれてきた婚礼の品を、家族や近所のかたが荷受けする姿が写されています。こういった写真を展示品とあわせて見ることで、当時の様子をより詳しく知ることができるようになっています。
郷土資料館を訪れた中田明子さんは「今では見る機会も減った品々を、当時の様子を写した写真と一緒に見ることができ、大変懐かしい気持ちになりました」と話しました。
同資料館企画担当員の小川紗弥子さんは「明治から昭和期のことを知らない人にも、当時の様子が少しでも伝わるよう、展示内容はもとより説明文の作成にも工夫しました。若い世代のかたにも、ご自身の『ハレの日』の体験と比べながら、楽しんでもらえると嬉しいです。連休中に、ぜひご家族でご来館ください」と話しました。
(鶴の文様の「袱紗」)
【ハレの日を祝う-祝いの衣装と道具-】
開催期間 平成29年4月14日(金曜日)から6月28日(水曜日)まで
(休館日:毎週木曜日)
開館時間 午前10時から午後5時まで
開催場所 郷土資料館(箕面6-3-1、阪急箕面駅から東へ徒歩約2分)
電話:072-723-2235 FAX:072-724-9694
入場料 無料
<郷土資料館の展示品は全て、市民のかたからの寄贈品なんだって!近くで見ると、大切に保管されてきたのがよく分かるな~♪