12月16日投票の衆議院総選挙では、目的を達成できず、敗北となった。
戦後続いた保守政治が行き詰まり、「郵政改革」と称して圧勝した小泉政権で、日本の社会は大きく変化し、今では生活の末端までその影響が出てきた。競争が働く現場だけでなく、生活の隅々まで染み込み、また効率が優先され弱肉強食が人々から人間性を奪い、心の病が深刻となってきている。人の痛みを痛みと感じることができない政治と行政が猛威をふるっている。またそれが社会を救うと錯覚した行政マンや言葉だけの教育行政へとなってきている。
勇ましい言葉が人々の冷静さを惑わし、昨年の東日本の震災、原発事故はすでに過去のこととなろうとしている。それが今回の選挙結果にもよく表れている。
私たち日本共産党自身もしっかりと見つめなおすことが必要だ。十分に総括し、率直な意見に耳を傾け、恐れない改革と若い人たちが日本共産党とスクラムを組もうと思っていただける党にならなければ。
貧困の拡大がありながら、自分の貧困を貧困と捉えていない多くの人々が、しかし、希望を失い、諦めている。長引く不況と、とことん競争の中で生きてきたことが「当たり前の生活」になってしまっている。でも、決してそれは「当たり前」ではない。
一緒に力を合わせていこう! 諦めないで努力を積み上げていこう!必ずや展望が開けてくる。一つ一つの努力は決して無駄にはならない。
夜の会議を終えて帰宅すると、一通の手紙が届いていた。「この度、三田市民病院に関して訴えさせていただきます」と、市民病院の対応で自らの命が奪われそうになった内容であった。悔しさのにじんだ手紙であった。
人の痛みのわかる社会、一人一人が大切にされる社会を築こうよ!