長谷川よしきのブログ

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「指定管理者制度」の弊害

2010年09月13日 | ブログ

 国の方針(構造改革、効率優先)に沿って、全国の自治体で本来自治体の業務を民間の法人・企業に業務を委託する「指定管理者制度」が着実に進められてきている。

 「民間の手法」が「公」に優っている・効率が良いとして、自治体ではその業務の内容をいくつの項目に沿って評価をし、サービス向上を図っている。確かに、効率が上がっており、サービスもこれまでと違った形で提供されるなど、一定の評価があるのも事実である。

 しかし、その一方で重大なことが見落とされている。それが、今日私の所属する常任委員会「企画総務常任委員会」で奇しくも露呈された形となった。

 毎年2億円もの税金を使った維持管理を民間の業者に任せている「三田市総合文化センター(郷の音ホール)」の「指定管理者制度」の矛盾(?)が表れた。もっとも、その「矛盾」は見方を変えれば決して矛盾ではなく、「効率よくされている」と評価にもとれる。

 来年度から5年間の「債務負担行為」(合計10億円)もの予算の執行を認めるかどうかの審議・採択が所属の委員会で審議される前、事前に「情報公開条例」に基づいて、開示させたところ、何と開示しても問題がないと思われる部分や、当然開示が必要と思われる部分が真っ黒に「黒塗り」された資料を入手することになった。

 指定管理者となった民間業者が市から委託された業務がきちんと行われているかを評価委員等によって評価され、議会への報告に基づいてこれまで3年にわたって委託業務が行われてきた。しかし、毎年の「業務報告」や「業務計画」は行政に報告され、市としても認識しているのに、その報告内容は当然議会にも報告され、承認が必要と思われるのに、それが「黒塗り」されていては、評価・審議のしようがない。

 「黒塗り」の部分は、企業の「ノウハウ」に関することだから、開示できないというのが不開示の理由である。多額の税金が本来、市の直轄事業であれば市民に明らかになるところが、「指定管理者制度」だということで税金の使い方がベールに包まれたままとなっている。

 今日の委員会では、「このような状況では、この予算を認めるかどうかの賛否の意思表示ができない」として「保留」の態度表明を行った。

 「保留」についての「討論」taido_sept1310.doc」をダウンロード を委員会で行った。

 三田市でもこれまで「市の施設」だったものが、どんどんと指定管理者へ移管されてきている。改めて、その是非を含めての議論が必要になってきている。