常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

左甚五郎

2016年04月29日 | 


左甚五郎といえば、彫り物の名手として名高い。甚五郎は寛文11年(1671)4月28日、41歳の若さで没している。日光の東照宮にある眠り猫は甚五郎の作と伝えれれているが、森銑三によるとこれも確かなことではないようだ。そもそも、生国からして諸説芬々である。播州明石、京の伏見、讃岐高松など、どこの国に生れたかを確定する記録もない。その事績についてはさらに曖昧模糊としている。

甚五郎の逸話も面白いものがある。彼は、根っからの慾のない人物で、容易に仕事をしなかった。見かねた隣人が諫めると、笑いながら

たのしみは貧しさにあり梅の花 

という句を吐いたという。しかし、彫り物名人としての名声は高く、神社や仏閣の彫り物でやや古雅なものは、甚五郎作とする風習が広まっていった。そのことが、神社仏閣の名を広め、人を呼び寄せる効果があったのであろう。
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