常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

仁徳天皇

2022年03月13日 | 詩吟
難波津に咲くや木の花冬ごもり
 今は春べと咲くや木の花 王仁

詩吟教本の和歌篇に見える。王仁はワニと呼び、応神天皇のとき百済から渡来し、「千字文」「論語」などをもたらしたと伝えられる。仁徳天皇が大鷦鷯尊(オオサザキノミコト)と呼ばれた親王の時代に、皇太子の位についていた莵道稚郎子(ウヂノワキイラツコ)一番末の弟があった。この弟は聡明で、王仁に師事し、論語などの渡来思想を修めていた。この兄弟の皇位継承をめぐる逸話がある。兄が皇位を継ぐべきと考える莵道稚郎子に対して、天皇の指名による皇太子が継ぐべきと主張する兄の大鷦鷯尊。二人の譲り合いは3年の月日の長きに及んでいる。

豈久しく生きて、天下を煩わさむや。

論語の長子相続を深く考えた莵道稚郎子は、この言葉を残し、兄を皇位につけるために自死の道を選んだ。この悲劇によって誕生した仁徳天皇は、慈愛に溢れ民の暮らしに寄り添う政治を行った。仁徳天皇の御製とされる有名な歌がある。

たかき屋にのぼりてみればけぶりたつ
  民のかまどはにぎはひにけり 仁徳天皇
 

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