常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

里山の春

2022年03月12日 | 日記
里山に春がきている。もう少しで、雪の消えたあたありにフキノトウが顔を出す。木々の芽も膨らんできている。気温があがると、びっくりするような勢いで雪が消えていく。小鳥の声も心なし、テンションが上がって聞こえる。春が忍び寄って来る日々で、思い出すのは青春の頃だ。

盃に春の涙を注ぎける
 むかしに似たる旅のまどゐに 式子内親王

親王は賀茂神社の斎院を勤めた。神事では、お参りに来る人の盃に酒を注いだであろう。春の涙、とはなんとも哀れな言葉ではある。斎院を辞してから、親王が辿った有為転変は語りつくすことはできない。思わず、胸が塞がれ、涙となって盃に落ちる。春は、花をもとめて旅に出る季節である。

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