フクジュソウはとにかく、陽当りを好む。春が浅いと、花の黄色も淡くはかない感じだが、日をうけてしだいに黄金色にかがやいていく。春を待っていた人びとは、群れて咲く花を愛で、福寿というおめでたい名をつけた。昨日、我が家の庭に咲いたよと、スマホの写真を見せてくれた人もいた。
福寿草平均寿命延びにけり 日野 草城
朝の散歩でフクジュソウの蕾を見つけたが、その周りに目をこらすと、小さなオオイヌノフグリが2、3輪可憐な花を開いている。さらに春がすすむと、夜空を飾る星のきらめきのように、紫の花が咲きこぼれる。なぜ、オオイヌノフグリなどという下品な名がついたのか。花が終わると、その実がふたつ連接して成り、毛の生え方がイヌのフグリに似ているということらしい。そんな名を盗まれた犬も迷惑というものではないか。
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