
今日の新聞に、ニホンザルが雷鳥のヒナを捕らえる写真が掲載された。サルは雑食動物だが、生きた鳥を食べるというのは、新しい発見だ。先週、訪れた雲の平で、這松のなかに雷鳥を見た。登山道のすぐ脇にある這松のなかで、7名もの登山者が通ったが、警戒するそぶりはまったくない。人間は雷鳥を保護してきたから、彼らには警戒を要する対象ではないのだ。おかげで、至近距離で写真を撮ることができた。山中で、雷鳥を見たのは2回、写真とは別の機会では、子連れの夫婦と家族であった。こちらも、人間を警戒するそぶりは見せなかった。
新聞の記事によると、今後ニホンザルが群れで雷鳥の成長を襲うことの懸念されるということだ。日本アルプスのごく限られた範囲にしか生息しない雷鳥が、猛禽類のほかに、こんな敵があらわれては、その存続が危惧される。
雷鳥の色変へしより松おぼろ 沢田 緑生
高く飛ぶことはなく、せいぜい雉と同じようなつつまし飛翔である。性質は温順、母鳥は雛をこまやかな愛情で育む。高山にしか住まないため、天然記念物に指定されて保護さてている。