天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

三浦しをん著『まほろ駅前番外地』に登場する映画「或る夜の出来事」の”ジェリコの壁”を3年前日記で紹介

2013-05-10 22:37:09 | 日記
今日の日記は、今読んでいる三浦しをん著『まほろ駅前番外地』(文藝春秋・2009年刊)の「思い出の銀幕」に登場する”ジェリコの壁”のことです。添付した写真は、その著書の表紙です。
この著書は、映画にもなった第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の続編です。この続編もドラマ化され、テレビで放映されていました。だから、私は、この原作本も読みたくなって、某書店で購入して、今自宅で読んでいます。
そして、とても驚いたことに、私が約3年近く前(2010年7月4日)の日記『映画「或る夜の出来事」有名なジェリコ壁の前、クラーク・ゲーブルはワイシャツを脱ぎ直接裸上半身を見せる』で言及し皆さんに紹介した”ジェリコの壁”が登場していました。以下に、その「思い出の銀幕」に登場する終戦後の若い男女の会話の一部を、引用・掲載します。
『菊子が特に好きだったのは「或る夜の出来事」だ。・・
菊子は「まほろばキネマ」の上映予定表を見せた。
「”或る夜の出来事”。一週間、夕方と夜の上映回にはこれがかかるの」
「ジェリコの壁」
「なんだ、もう見たのね」
「戦争に行くまえに」・・
「”或る夜の出来事”はどうだった?」と菊子は聞いた。
「昔見たのと変わらなかったな」と行天が言ったので、菊子は噴きだした。
「そりゃあ、そうでしょうよ。同じプリントですもの」
「ジェリコの壁は必ず崩れ、女は安定した生活よりも愛する男を選ぶ」
心臓が跳ねた気がした。菊子は行天を見た。行天も菊子を見ていた。二人は見つめあった。』
この菊子と行天の若い男女の会話は、アメリカ映画『或る夜の出来事』(フランク・キャプラ監督 クラーク・ゲーブル クローデット・コルベール主演 1934年製作)を観た読者でないとよく判らないと、私はこの著書を読んでいて、ふと思いました。また、この有名な「ジェリコ」の壁とは、旧約聖書・ヨシュア記6章に出てくるエリコの壁のことです。
著者の三浦しをん女氏は、1976年生まれで年齢は36歳です。若い彼女が、こんな古い映画をよく知っていると、私はとても感心しました。
そして、この著書で書かれた恋愛の結末”女は安定した生活よりも愛する男を選ぶ”と同じ状況を、私は3年前同日付の続編日記『映画「或る夜の出来事」最後はモーテル一室からラッパが鳴り響きジェリコの壁の毛布が落ちる粋な恋愛の結末』でも、ジェリコの壁は崩壊して観客が喝采を上げるような粋なハッピーーエンドと、私は紹介していました。だから、私は、この映画を今懐かしく思い出しています。
さらに、小説をよく読むにも名作映画の鑑賞が不可避だと、私は今強く得心しています。
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