天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『陽のあたる場所』オスカー主演賞ノミネート俳優引立役だったエリザベステイラーさんは5年後老け役演じる

2011-03-30 22:09:15 | 日記
今日の日記は、映画『陽のあたる場所』(1951年製作 ジョージ・スティーヴンス監督 モンゴメリー・クリフト エリザベス・テイラー シェリー・ウィンタース主演)のことです。添付した写真は、大富豪の娘役のエリザベス・テイラー(左)と彼女と婚約した不幸な出生の身分違いいとこ青年モンゴメリー・クリフトです。
この映画も、私は1970年代初めに映画館ではなく、テレビ(NHKだと思う)放映で鑑賞した記憶があります。だから、映画が製作されて20年以上経過した後、私が観ていた為、いろいろと面白いことに気が付きました。当然のことですが、この映画で見せたエリザベス・テイラーさんの芳紀19歳のとても美しい姿に強く感嘆したこと以外のことです。
それは、その映画をテレビ鑑賞した数年前、1972年に劇場で封切公開された映画『ポセイドン・アドベンチャー』を鑑賞した時、とても印象に残った女優シェリー・ウィンタースが、主役青年(モンゴメリー・クリフト)の大富豪の娘(エリザベス・テイラー)との婚約で邪魔になった不幸な恋人を演じていたと判ったことです。
『ポセイドン・アドベンチャー』でのシェリー・ウィンタースは、オリンピック元選手で引退し心臓病を抱えた中年女性乗客です。その彼女が、『陽のあたる場所』では、まったく泳げない為、ボートに乗っていた湖で落ちて溺死してしまう妊娠した薄幸な女子工員を演じていました。何か今思うと何か因縁めいた話だと当時を振り返って見て、私は思っています。彼女はこの薄幸な女子工員の演技で、アカデミー主演女優賞にノミネートされています。そしてその後、彼女は二度もアカデミー助演女優賞に輝く大女優になっていきます。
だから、この映画でのエリザベス・テイラーさんは、同じ工場同僚で貧しい恋人同志だった二人、モンゴメリー・クリフト(彼もアカデミー主演男優賞にノミネート)とシェリー・ウィンタースの演技の引き立て役であり、あまり良い役柄ではなかったのです。何故なら、彼女が演じた役は、ただ美しいだけのわがまま世間知らずの金持ち娘だったからです。
でも、この役不足を映画で快く演じたエリザベス・テイラーさんに、深く同情したジョージ・スティーヴンス監督は、5年後の映画『ジャイアンツ』で主役女性の一代記に彼女を抜擢して、当時24歳の彼女に、映画では50歳を越え孫が二人いる老け役まで演じさせたのです。そして、彼女は見事にその期待に応えています。
やはり、いい監督に見出されたエリザベス・テイラーさん(後年、アカデミー主演女優賞に二度輝く)は、とても幸せな女優さんだったと今私は思っています。
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