田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道を元気にする!? Part Ⅱ

2010-08-11 13:09:38 | 札幌学 & ほっかいどう学
 「北の大地に未来はあるのか」のHTBテレビ「北海道朝まで生討論」はいよいよ北海道の主産業である農業(漁業)、観光業の振興について話が移っていった。
 
【農業は産業か?否か?】 
 ここでの大きな論点は、日本の農業を他の産業と同じように産業として位置付けすることが是か非かという点であった。
 大きく色分けすると、実業家・評論家は産業として位置付けたうえで大規模化を図り諸外国の農産業にも伍していくべきと主張した。
 対して政治家たちは立ち位置はそれぞれ異なるが、産業として成立しなければならいとしながらも農村社会(コミュニティー)を維持していくことも切り離せぬ問題だと主張した。

        
        ※ 政権党議員としてよく勉強され、誠実な受け答えが印象
         的だった民主党の佐々木氏

 ここでの共通認識は北海道の農業も含めて日本の農業を産業化しなければならないという点だった。そのためには農地法を見直すことも必要との指摘があった。
 グローバル化した社会において、世界に伍していくためには農業もまた産業化しなければならないという指摘であるが、実業家や評論家のようにドライに割り切れない問題も内包しているように思える。
 EU諸国が農村社会を維持しながら、産業としても成り立っていると紹介したパネリストがいたが、日本(北海道)の農業が目ざす一つの姿なのかもしれない。

 議論の中で田原氏が「チャーミングな農業」という言葉を用いたが、私には耳新しい言葉だった。意訳すると「関係者以外にとっても魅力的に映る農業」ということになるだろうか。
 そして今や日本は「農本主義」からの脱却が必要であるということだった。

        
        ※ いまひとつ主張が不明確だった公明党の稲津氏

【観光北海道を売り出すには?】
 この部分は司会の田原氏の関心が高いとは言えず、議論の深まりはそれほどなかったように感じた。
 その中で二三指摘があったこととして、一つは宣伝活動の重要性ということだ。このことは言わずもがなであるが、まだまだ足りないという指摘であろう。
 観光の素材が揃っている北海道であるが、見るだけの観光ではリピーターは望めない。体験する、創造するなどの付加価値を感じられる観光へ進化を図るべきとの指摘があった。
 そして戦略的に発信する必要性ということで、映画をはじめとしてさまざまな媒体を有効に活用した情報発信の必要性を指摘したパネリストがいた。彼は現在フィルムコミッションと連携して北海道を素材にした映画製作に取り組んでいるとのことだった。

        
        ※ 議論の和に加わることが少なく気の毒だった羅臼町観
         光協会事務局長の三浦氏

 議論の中で観光に関わっている二人のパネリストが現状に対する言い訳的な発言が気になった。観光産業の現場に近い、問題点に詳しいことがそうした発言に繋がったものと思うが、だからこそ力強いメッセージを聞きたかった。

 観光産業の振興のためには、中韓台などを中心とする海外観光客の誘致のためには前記したような施策が必要と思うが、やはり国内旅行客が増えることが何より重要だと思う。
 そのためにはやはり景気を回復させ、国民生活に余裕が出てくるような状況を作ることこそ肝心なのではないだろうか。

        
        ※ 帯広屋台村を開設したり多方面で活躍する観光カリスマの坂本氏

 番組では「北海道独立論」に話が進んでいく。そのことについては次回に…。

北海道を元気にする!? Part Ⅰ

2010-08-10 21:54:22 | 札幌学 & ほっかいどう学
 「北海道を元気にする」とは私ごときにはいささか大仰な表現だが、私が「札幌を知る」活動を続けている意味、仲間とともに学んでいる意味、その向こうには「自分の故郷である北海道を元気にしたい!」という願望が潜んでいる。この度、直截的にこの課題を考える機会があったので私には荷が重いがたまあ~にはこんなことを考えるのもいいかなぁ~、と思い少しの間考えてみることにします。

        
 一昨日(8日)、二つのイベントがあった。一つは8日未明(深夜)HTBテレビで「北の大地に未来はあるのか」~逆襲のシナリオ~と題する3時間に及ぶ生討論番組が放映された。一方、8日午後、自治労会館で「北海道を元気にする!」と題する農水省企画官の木村俊昭氏の講演があった。
 この二つのイベントのことを紹介しながら、私の稚拙な考えも併せてレポートしてみたい。

         
        ※ 今回の写真は全てテレビ画面を写したものである。画面
         にどうしても窓からの光が映り込む。できるだけ避けよう
         と工夫したが限界である。ご容赦ください。

【HTBテレビ 北海道朝まで生討論】
 番組はテレビ朝日の名物番組「朝まで生テレビ」の北海道バージョンという感じであった。仕切り役(司会)はご存知の田原総一朗氏である。

        
        ※ 相変わらずの田原節炸裂である。強引な仕切りは田原氏の特権?        

パネリストを紹介すると、
 ◇山 口 二 郎 氏(北大教授)
 ◇佐々木 隆 博 氏(民主党衆議院議員)
 ◇紙   智 子 氏(共産党参議院議員)
 ◇西 尾 正 範 氏(函館市長)
 ◇坂 本 和 昭 氏(帯広在住 観光カリスマ)
 ◇町 村 信 孝 氏(自民党衆議院議員)
 ◇稲 津   久 氏(公明党衆議院議員)
 ◇手 嶋 龍 一 氏(国際ジャーナリスト)
 ◇松 田 一 敬 氏(北海道ベンチャーキャピタル社長)
 ◇三 浦 里 紗 氏(羅臼町観光協会事務局長)
 ◇堀 江 貴 文 氏(実業家) ※ ご存知のホリエモンです。
という錚々たる顔ぶれが揃った。
 多士済々の方々の議論の内容を逐一紹介することは難しい。印象的だった論点を紹介することにする。

        
        ※ 慎重な言い回しが目立った衆議院議員の町村氏

【中央を頼ろうとする北海道】
 番組の冒頭、パネリストの何人かから「北海道の人たちは依存心が強いのではないか。いつも中央に頼ろうとしているように思える」との指摘があった。
 この点については以前から各方面で指摘されるところであるが、明治政府以来、政府が北海道開発に力を入れ開発予算をつぎ込んできたという歴史的な背景があり、今だに中央に頼ろうとする体質から抜けきっていないと指摘した。
 この点が良きにつけ、悪しきにつけ、北海道の発展を阻害しているのではないか、というのが多くのパネリストたちの認識のようであった。

        
        ※ 不甲斐ない民主党にご機嫌が悪い北大教授の山口氏

【北海道は保守的!?】
 そうした中央を頼ろうとする意識から抜け出そうとしない保守的な体質が北海道には色濃く残り、自立しようとする気構えが足りないとの指摘があった。そして、今や北海道のインフラはかなり整備された状況にあり、中央政府に頼らずに自立しようとする機運を盛り上げるべきではないかとパネリストの一人は主張した。
 ただ、中には「まだまだ北海道は遅れている。もっと中央政府は北海道に予算を配分すべきだ」と違う立場で主張するパネリストもいた。
 しかし、全体としては現状から脱却しよう、これまでの北海道の構造を変えようとするエネルギーに乏しく、北海道民の保守的傾向が根強いのではないかという指摘と私は受け取った。

        
        ※ 斬新なアイデア、旺盛な行動力、今後が注目される実業家の松田氏

 ここまでの議論から今回の討論の主題である「北の大地に未来はあるのか」に照らして考えてみると、こうした負の因子をどのようにして取り除いていくのかということになるのだが…。
 議論はこの後、北海道の主産業である農業(漁業)、観光についての議論に移っていく。
 次回はこのことに触れていくことにします。



 ※ 北照の夏が終わった… 
 友人から「甲子園は追わないのか」との問いかけがあった。
 しかし、テレビではどうしても臨場感に欠けてしまう思いがあり、北照高の躍進は期待しつつもブログで取り上げるつもりはなかった。
 昨日、北照高は一回戦で惜しくも(もろくも?)散った。
 全国レベルの力を持っていると見た北照野球だったが、雨の中断というアクシデントもあり十分に戦えず敗れた感が残った。
 しかし、結果は結果である。今年の北照の夏が終わった…。

 一つの何気ない言葉が胸を打つ。
 本日の朝日新聞のスポーツ欄。元バドミントン選手の小椋久美子さんが中京大中京に敗れた南陽工の選手エールを贈る。
 「南陽工の選手は今は悔しさだけだと思うけど、ここまできた頑張りは財産になる。後輩たちはその姿を見て感じてくれていると思う。そして、この仲間も財産。一生付き合っていける。将来、この負けた試合も、酒の席でのつまみになりますよ」
 この小椋さんの言葉をそのまま北照のナインに贈りたい。そう、いつの日かこの日の戦いを酒のつまみにして笑って語り合ってほしいと…。
 お疲れさん!北照ナイン。

札幌Cafe紀行 24 CAFE to DANING GREEN CHANBER

2010-08-09 22:46:05 | 札幌Cafe紀行
 GREEN CHNBER(緑の部屋)という店名が表すように、まるで植物園の中にでも入ったかのような錯覚に陥るほど緑いっぱいの空間でした。 

 「札幌ウォーク Ⅱ」(昨日のブログ参照)で汗びっしょりになった私は空調の効いたカフェでランチを摂ろうと、厚別駅近くのGREEN CHABERを目ざしました。
 ところがこのGREEN CHABERの入り口が一見さんにはなかなか分かりづらいところにあり、苦労して3階に上がるエレベーターを見つけました。

        
        ※ 「Cafe GREEN CHABER」のエントランスです。 

 3階の店内に入ってびっくり!そこは高い天井になっていて、そこに大きな木や緑が繁茂しているのです。(繁茂とはちょっとオーバーかな?)
 その天井は採光を意識したのか、コストを考えたのか、テント地で出来ていたのが特徴的でした。

        
        ※ 店内に入るとご覧のような緑が眼に飛び込んできます。
 
 スタッフに「植物のお世話が大変ですね」と声をかけると、「一日に容器で何十パイも給水しなければなりませんから大変です」と答えが返ってきました。
 また別のスタッフに「(テント地では)冬は寒くないですか?」と聞いたところ「やはり少し寒いですね」ということでした。

        
        ※ 天井はテント地のために明るく感じられます。

 さて肝心のオーダーは、おそらくこの店のランチでは主流だろう思われる「ワンプレートランチ」(スープ付き650円)をオーダーしました。
 この日のプレートランチの内容は、ナスのマーボー豆腐、トマトとモッツアレラチーズをドレッシングで和えた物(「カプレーゼ」と言うそうな)、葉物のサラダ、それに五穀米のご飯と冷製スープといった内容でした。
 マーボー豆腐はとても美味しく、カプレーゼも満足できる味でした。五穀米はあまり得意ではないのですが今流ということで納得しましょう。

        
        ※ 「ワンプレートランチ」の内容です。

 クーポンで付いた食後のコーヒーは特に特徴はないものの、それなりに満足できるコーヒーでした。(ブレンドコーヒー単体では380円)

        

 ともかく緑いっぱいの空間の中でコーヒーを味わったり、食事をするのも一興かなと思います。興味のある方はぜひどうぞ!!
 また、CAFÉ to DANINGとあるように夜のディナータイムのメニューも充実しているようです。

        
        ※ 私が座ったテーブルです。

【CAFÉ to DANING GREEN CHANBER データ】
札幌市厚別区厚別中央2-5-3-40 セキボウビル3F
電  話 011-896-9601
営業時間 ランチ11:30~15:00 ディナー17:00~25:00
定休日  不定
座  席 100席
駐車場  無
入店日  ‘10/08/05

札幌ウォークⅡ №3 厚別区・厚別公園コース

2010-08-08 22:10:37 | 札幌ウォーク & Other Walk
 「札幌ウォーク Ⅱ」とは、札幌市の各区が設定した118のウォーキングコースを完歩した筆者が、次のターゲットとしてさっぽろ健康スポーツ財団や札幌歩こう会、その他民間の機関などが設定した日本ウォーキング協会認定の25(平成22年8月現在)のイヤーラウンドコースを巡ろうとするものである。

 コースのほとんどは札幌ウォークですでに歩いたことのあるコースだった。懐かしさも手伝い楽しく歩いたが、気温31度の中汗だくでのウォーキングとなった。  

 2日前の砥石山登山の後遺症で筋肉痛が残っていたため、リハビリとして念願の厚別区のイヤーラウンドコースを歩くことにした。念願のとは、実は昨年このコースを歩こうとして車でやってきて駐車場が見つからず断念したことがあったからだ。

        
 今回は地下鉄で訪れ、ウォーキングステーションのある厚別区体育館で手続きをして二つあるコースのうち「厚別公園コース(10Km)」をチョイスして10時25分スタートした。

        
        ※ ウォーキングステーションのある厚別区体育館です。        
        
 初めは厚別中央通りを南下し白石サイクリングロードを目ざした。厚別中央通りは歩道と自転車道が区別されていてとても広々としていた。(全てではないが)

        
        ※ 広々とした厚別中央通りが厚別区を貫きます。        

        
        ※ その中央通りの歩道部分。白線の左側が歩道、右側が
         自転車道になっています。

 やがて白石サイクリングロードにぶつかり、右折してサイクリングロード内に入った。
 サイクリングロードはいつ歩いても気分爽快である。サイクリストやジョガーにもたくさん出あった。

        
        ※ サイクリングロードに入るとご覧のような緑が…

 大谷地のバスターミナルのところで左折し、一般道に入る。ここからはコンサドーレが厚別競技場で試合をするとき地下鉄大谷地駅から競技場に歩いて向かう道筋である。
 私は独り密かに「コンサビクトリーロード」と呼んでいるのだが、最近はその名に恥じる試合が続いているのが残念である。

        
        ※ 私が「コンサビクトリーロード」と呼んでいる道なのですが…

 厚別競技場に到着したのが11時20分。ここまで約1時間といったところだ。
 厚別競技場で一息ついたのだが、この日も札幌の気温は高く31度まで上昇したとのこと。持参の氷入りのスポーツドリンクが喉に心地良く、つかの間のオアシス気分である。

        
        ※ 厚別競技場では夏休み中の中高生が陸上の練習をしていました。

 厚別競技場から住宅街を通り、「雪印種苗園」を目ざす。厚別競技場から種苗園までが私にとっては初めてのコースだった。しかし、特別に報告すべきこともない。

        
        ※ 種苗園にはすでに盛りの過ぎたバラ(?)が咲いていました。

        
        ※ 種苗園を過ぎてサイクリングロードに入る所です。緑の橋が
         サイクリングロードの陸橋、向こうに見える茶色の橋が鉄道の陸橋です。

 種苗園を通過し、再びサイクリングロードに入った。ここがサイクリングロードの中でも最も緑が濃い「厚別南緑地」のところである。コース内に入ると周りの温度とは明らかに違い一瞬ヒャッとするほどの冷涼感を感じさせてくれた。

        
        ※ 見事な緑のトンネルが周りの空気も冷やしてくれます。

 最初にサイクリングロードに入った地点まで戻り、再び厚別中央通りに出てウォーキングステーションのある厚別区体育館に戻ったのが12時25分だった。

 実はこの日、厚別のもう一つのコース「信濃神社と厚別北公園コース(10Km)」も予定していたのだが、リハビリの身と暑さのためにその意欲を失い、他日を期すことにした。
《ウォーク実施日 ‘10/08/05》

札幌Cafe紀行 23 OKONOMI DE CAFE MaMi6(マミム)

2010-08-07 20:22:41 | 札幌Cafe紀行
 お好み焼き屋さんとCafé? どう見てもミスマッチと思えるこの組み合わせですが、この二つをみごとにコラボしたOKONOMI DE CAFÉ MaMi6でした。

        
        ※ 店外から見るとどう見てもお好み焼き屋さんそのものです。
 
 STV放送会館の道路向かいにあるこのお好み焼き屋さんには以前にも訪れテイクアウトした経験がありました。その時にはまさかCaféなどとは思わず、「ちょっと雰囲気の違うお好み焼き屋さんだなぁ」と思っていました。

 Cafe本に取り上げられていることを知り、過日妻と二人で改めて訪れました。
 店外には「お好み焼き」の幟が立ち、お好み焼き屋さんそのものですが、店内に入ってみるとなるほどCaféっぽい雰囲気も漂ってきます。

        
        ※ 一歩店内に入ると普通のお好み焼き屋さんとは違った雰囲気が…

 まずテーブルに鉄板はありません。オーナーが調理して出してくれるシステムです。
 店内の調度品にも配慮が行き届き、ジャズっぽい音楽が流れ、おまけにスィーツの入ったガラスケースも見えます。

        
        ※ こうした店内の調度品にもオーナーのこだわりが…

 私たちはランチを兼ねていたために、私はMaMi6セット(650円)をオーダーしました。MaMi6セットとは、豚玉+サラダ+みそ汁+ドリンクのセットです。ドリンクはもちろんマイルドコーヒーをオーダーしました。
 妻は普通にお好み焼きのイカ玉とコーヒーを頼みました。

        
        ※ サラダ、みそ汁が付いた豚玉のお好み焼きです。後からコーヒーが出ます。

 豚玉の味に特別な特徴は感じられませんでしたが、いつものお好み焼きのように美味しく食すことができました。コーヒーも特別なこだわりを求めず、マイルドさを出した無難な味でした。
 これで650円はとてもリーズナブルな良心的な価格設定だと思います。

        
        ※ このようなスィーツのケースもあってカフェそのものです。

 意外な組み合わせの店のコンセプトについてオーナーに話をしたところ、オーナーが「我が意を得たり」という笑顔を見せてくれたのが印象的でした。

 気取らずおしゃれにお好み焼きを楽しめるMaMi6、お勧めです。


【OKONOMI DE CAFÉ MaMi6 データ】
札幌市中央区北1西8-2-9
電  話 011-251-0057
営業時間 8:30~22:00(土日祝11:00~18:00)
定休日  不定
座  席 24席
駐車場  無
入店日  ‘10/08/04

北海道低山紀行 5 砥石山<小林峠コース>(826.3m) 後編

2010-08-06 18:40:56 | 北海道低山紀行 & Other
 T4分岐点から山頂まではさらに厳しい上り下りが続きましたが疲労困憊の中、山頂に立つことができました。そこで出会ったパワフルご婦人と楽しい会話がありました。
 
 [T4分岐点]で一息ついた私は10分後に登山を再開しました。すると途端に激しい下りです。再びがっかりです。その後、かなり激しい上り下りを何度も繰り返しながら高度を上げていきました。登山路もこれまでのトレッキングコース的なものから、本格的な登山路に変わってきました。
 前半出会わなかった登山者にこの頃から何人にも出会うようになり、合計10数人の下山中の登山者に出会いました。

        
        ※ T4分岐点以降はこのような厳しい上りが次々と現れます。
  
 登山路は緑一色といった感じで花一つ顔を出しません。唯一濃いオレンジ色をしたキノコがコース脇に見えたのですが、キノコはおろか山野の草花の名前にはとんと疎い私には「おそらく毒キノコだろう」というぐらいしか分かりません。

        
        ※ 緑一色の登山路ではとても目立った(毒?)キノコです。

 ところが三角山が近づいたところで淡いブルーの色をした山アジサイが咲いているのを目にしました。疲れていた私には一服の清涼剤となりましたが、それで疲れが取れたということは全くありません。

        
        ※ キノコの毒々しい色と違い心が洗われるライトブルーの色です。

 喘ぎ喘ぎ上っているとき、私の背後に人の気配がしました。驚いて振り返ると、トレーニング用のハーフパンツを着用した男性が迫ってきます。いわゆるスポーツ登山をしている方のようです。さすがに登りは走っていませんでしたが、山頂から下山する彼に出会ったときは小走りに駆け抜けていきました。凄い人もいるものです。

         
        ※ スポーツ登山をする男性とその前は話題の女性です。       

 [T4分岐点]から約35分後「三角山(通称)」(700m)の山頂に到達しました。山頂からは眺望がきき藤野方面を望むことができました。

        
        ※ (通称)三角山の頂で我が愛用のバックと共に一枚パチリ

 三角山からも厳しい上りが続きます。
 まさに喘ぎ喘ぎという表現がぴったりのようなゆっくりした上りが続き、なんとか午後1時山頂に立つことができました。
 山頂は特に標識などの表示はなく、三角点があるのみで、そこには木の切り株が置かれてちょっとした広場となっていました。

        
        ※ ここが砥石山の山頂です。表示などがあると良かったなぁ。

 山頂に立ちホッとして5分も経過したでしょうか、「コンニチハ。はぁーっ、けっこうきつかったですね」と言いながら私と同年輩と思われるご婦人がやってきました。
 ずいぶん陽気に次々と話しかけてきます。
 私は登頂の楽しみの一つ、カップラーメンを食べるためお湯を沸かしながら彼女の話に耳を傾けました。すると彼女は登山暦20年で、北海道内はおろか、本州各地、ヨーロッパの山々まで経験している大ベテランでした。

        
        ※ 山頂から樹間を通してわずかに下界が望めます。
 
 彼女と一緒に話している中で、彼女がおかしな女性に会ったという話になりました。私が[T4分岐点]で会った女性でした。そのご婦人にも挨拶を返さず無言で通り過ぎたそうです。
 実は私が[三角山]の頂に着いたとき女性がいたのですが、私の姿を見るとそくさくと立ち退きました。そして[砥石山]でも私が到着すると無言で立ち去ってしまったのです。おそらく彼女は頂上に5分も留まらなかったんじゃないだろうか。ずいぶんと嫌われたものだなぁ、と思っていたのですが、誰に対してもそうだったようなので多少ホッとしました。

 パワフルご婦人は登山初心者の私に札幌近郊のお勧めの山を次々と紹介してくれます。そして「途中まで一緒に下山しましょう」とお誘いを受け[T4分岐点]までご一緒しました。その間も次々といろいろな話をしてくれました。私はただただ聞き役専門でした。
 彼女は[T4分岐点]から[中ノ沢口]へ、私は[小林峠口]へとそれぞれ別れて、それから約50分かけて下山しました。

        
        ※ 頂上近くの登山路には このように道が草に覆われてし
         まったところもありました。

 いゃ~。いろいろな方に出会った砥石山登山でした。

【砥石山(小林峠コース)登山データー】
標  高  826m
駐車場  登山口道路沿いに駐車帯あり(約20台駐車可能)
行  程  登山口→(60分)→T4分岐点→(35分)→三角山→(30分)→砥石山
時  間  登山(約2時間10分)、下山(約2時間)
登山日  ‘10/08/03

北海道低山紀行 5 砥石山<小林峠コース>(826.3m) 前編

2010-08-05 20:45:00 | 北海道低山紀行 & Other
 およそ一カ月ぶりとなる低山行でしたが、久しぶりに登る山としては私には少々きつい山でした。山頂近くの登りになると、何度も足を止めざるを得ないほどでした。
 
 久しく低山行から遠ざかっていました。関心事が他に向いたり、天候が悪かったりで…。
 8月3日、天候は薄曇り気温もそれほどでなかったので、朝10時を過ぎていたのですが、登山口のある小林峠に車を走らせました。

        
        ※ 小林峠の駐車帯です。

 小林峠の駐車帯にはすでに何台かの車が駐車していました。
 2日前まで雨が降り続いていたので、この低山行では初めて深底のトレッキングシューズを履くことにしました。

 10時45分、道路脇にある登山口から早速登山開始です。

        
        ※ 「小林峠」の石碑と向こうに見えるのが登山口です。

              
        ※ 登山口には「熊出没注意」の看板の横に「最近登山道で
         熊の糞が見つかりました」という記述が!ぎょっ!

 いきなり階段状のところを上り、そのままトレッキングコースのように整備された登山路を上ります。気温はそれほどではないものの、雨が続いたせいでしょうか湿度が高く直ぐに汗が吹き出しました。
 およそ20分も登ったでしょうか。右手にコバワールドスキー場のリフトが樹間から垣間見えます。そこは八垂別という三角点(434m地点)です。
 ピークを過ぎるとなんと急激な下りです。せっかく汗をかきながら登ってきたのにと思いましたが、これが登山、これが自然です。

        
         ※ 前半はご覧のように広く整備されたトレッキングコースが…

        
        ※ 樹間に白っぽく見えるのがスキー場のリフトの支柱です。

 登山路を上っていて気付いたことですが、最近になって登山路の笹刈りが行われたようです。おかげで登山路の幅が広くなって、とても歩きやすく(登りやすく)なっていました。関係者の努力に感謝です。

        
        ※ ごく最近登山路の笹刈りをしていただいた跡が…

 下りが終わったと思ったら、そこからは上り下りを繰り返す比較的平坦な登山路が続きます。
 しかし、その上り下りが徐々に私の体力を奪っていきます。首に巻いたタオルはもう汗で全体が湿っぽくなっています。
 疲れから時々足が停まり息を整えて再び歩を進める状況となり、休みたい欲求に駆られますが[T4分岐点]までは頑張ろうと自分に鞭を入れます。

        
        ※ 写真からかなりの急傾斜になっていることが分かるでしょうか?        

 およそ一時間の格闘の末、特に最後の急な斜面には苦しめられながら11時45分[T4分岐点]に到達しました。T4分岐点とは[中ノ沢コース]からの登山路との合流点です。
 ザックを置き、付近の石に腰を下ろして小休止です。

        
        ※ 「T4分岐点」付近で見かけた「札幌周辺自然歩道」の看
         板に「こんなに厳しい自然歩道もあるんだ」と驚いたり、納得したり…。

        
        ※ 「T4分岐点」の看板です。

 ここまで一人の登山者にも出会わなかったのですが、休んでいると[中ノ沢コース]から一人の女性登山者が上がってきました。私の前を通り過ぎる時に「コンニチワ」と声をかけたのですが、無言で通り過ぎて行きました。「えっ?」と思わせたこの女性登山者についてはこの後にもエピソードがあるのですが、本日はここまでにします。(続きは明日へ)

※ 拙ブログを読んでいただく方にとっては一つの登山のことを二回に分けるなど退屈極まりないことと思われます。しかし、私にとっては2回分にも、3回分にも相当するくらい苦戦した山でした。そこでちょっと詳しく2回に分けてレポートすることを了承ください。


【砥石山(小林峠コース)登山データー】
標  高  826m
駐車場   登山口道路沿いに駐車帯あり(約15台くらい駐車可能)
行  程  登山口→(60分)→T4分岐点→(40分)→三角山→(30分)→砥石山
時  間  登山(約2時間10分)、下山(約2時間)
登山日   ‘10/08/03

子どもの心の教育講演会

2010-08-04 11:58:22 | 講演・講義・フォーラム等
 講師の安永愛香氏は言います。保育園で「にんげん力」を育てたいと…。その「にんげん力」を育てるためには「ゼロを1に変える力」が必要だと…。ゼロを1に変える力とは?

              
 
 昨年ちょっと札幌青年会議所の事業に関わった関係からでしょうか、表記講演会の案内のメールが入りました。
 教育講演会という文字に私の中の血が騒ぎ8月1日(日)午後、ホテルさっぽろ芸文館(中央区北1西12)で開催された講演会に参加しました。

 講師の安永愛香氏は関東圏で25もの保育園を経営する敏腕経営者です。
 その安永氏が経営する保育園が今注目を浴びているというのです。
 それは安永氏の保育園経営が「預かる保育から育てる保育へ」という理念の下、これまでの保育園のイメージを変えるほどの実践を次々と打ち出し、そのことが保護者から大きな支持を得ているというのです。

        

 講演で語られた全てを紹介するのは難しいですが、その一端を紹介すると…。
 安永氏の経営する保育園での園児の日課は次のようなものです。
 ①雑巾がけ
 ②座禅(1分)
 ③畑仕事
 ④ヤギの世話
 ⑤外遊び
 およそ普通の保育園とはイメージが全く違います。その一つ一つに意味があるようなのですが、これらのことを安永氏は上から命令して行わせているのではなく、保育士たちと話し合いながら決定していったということなのです。
 安永氏は子どもを育てるとともに、保育士も育てたいと考えているとのことでした。

 さて、「ゼロを1に変える力」とは?
 紹介した以外にも安永氏の経営する保育園ではさまざまな自然体験を積極的に取り入れています。その一つに「米つくり体験」をさせているとのことです。都会にある保育園ですが、地方に田んぼを借りそこへ園児をバスで連れて行って、田植えから稲刈りまで体験するそうです。
 その体験の中で園児が「ゼロから1に変わる」瞬間を目撃したというのです。少し長くなりますが紹介します。
 保育園で稲刈りを行ったときのことです。園児たちは鎌で稲を刈っていきます。
 五歳児たちは経験しているので自分たちでやらせます。先生たちは園児たちを見守りながら刈った稲を干していたそうです。
 三十分くらい黙々と稲刈りをした五歳児たちの後ろには一か所に大きな稲の山ができました。
 するとある園児が「ちょっと待って!」とみんなに声をかけて、話し合いが始まりました。その様子を見守っていると「私たちずっと刈った稲をここに置いているけど、向こうで先生たちが干しているじゃん。そこまで運ばないとダメじゃないの」とその子が言ったのです。するとみんな「そうだね、そうだね」と言って「誰ちゃんと誰ちゃんはあそこまで運んで、その先は誰ちゃんと誰ちゃんが先生のところまで運んで、それを束にして先生に渡す係は誰ちゃんと誰ちゃん。その先は自分たちにはできないから先生にやってもらおう」と自分たちで役割分担を話し合ったということです。

 日常から自分たちに生起した課題を自分たちで相談し、考えるように仕向けてきた成果が表れた瞬間だったと安永氏は語ります。
 稲刈りの場面で、自分たちで問題に気付き、やり方を考え、新しいやり方を生み出した。こうしたことが人生を生きていく上で必要な力(「にんげん力」=「ゼロを1に変える力」)ではないかと安永氏は主張しました。

        

 公的教育機関に在籍し、プレイヤーとしてマネージャーとして勤めた経験から安永氏の実践について考えてみます。
 安永氏のような私的機関(私企業)と公的機関の決定的な違いは、人事考査において公的機関が減点主義なのに対して、私的機関は得点主義(成果主義)であるところにあると私は思っています。
 減点主義の世界においては、プレイヤーもマネージャーも保守的、安全主義的にコトを処そうとします。対して得点主義の世界では良かれと思うことに対して積極的にチャレンジしていこうとします。この違いは相当に大きいと私は思っています。
 しかし、公的機関といえどもいつまでも易きところ胡坐をかいている時代ではありません。保護者の目、国民の目が厳しくなっていることを自覚すべきでしょう。
 私的機関の積極的なチャレンジで得られた成果を検証し、見習うべきことは見習い、良き実践は積極的に取り入れていく姿勢を持つべきではないかと私は考えます。
 全ては未来を担う子どものために…。

札幌Cafe紀行 22 カフェ 倫敦館 (ろんどんかん)

2010-08-03 22:48:49 | 札幌Cafe紀行
 以前からその存在が気になってはいたもののこれまで訪れることのなかった倫敦館でした。講座帰りに友人3人と訪れたのですが、期待通りの素晴らしいカフェでした。

        

 カフェ倫敦館は北大植物園とミニ大通公園が交差するところに建つちょっと歴史を感ずる喫茶店です。(1976年創業だそうです)
 以前に通勤路として利用していたミニ大通沿いにあったので気にはなっていたのですが…。今回雑誌「O.ton(おとん)」の純喫茶特集で紹介されていたこともあり「ぜひ訪れてみたい」と思い、友人に提案して初めて訪れることができました。

              

 細い通路のようなエントランスを通って店内に入ると、渋いダークブラウン系の色調に落ち着きを感じます。
 一階にも空席がありましたが、私たちは螺旋階段で二階に上がり、ちょうど空いていたソファー席に座りました。(カフェ全体では木製の椅子が主体です)

        

 私のCafe紀行ではランチで訪れる以外はできるだけブレンドコーヒーをオーダーするようにしています。(そうでないときもありますがね…)
 ここを訪れた時は少し甘味も欲していたので、ケーキセット(750円)をオーダーしました。(ブレンドコーヒー単体では450円)
 ケーキは友人がブルーベリーのタルト、私はロールケーキを頼みました。

                

 ロールケーキはしっとりした食感の美味しいケーキでした。
 そしてコーヒーですが、苦味・コク・酸味ともに私にはぴったりの味で、友人からも同じような感想がもたらされました。

        

 店内を見回すと年代を経た棚や小物がさりげなく飾られていて、それが店の雰囲気にとてもマッチしています。

        

 年代物といえば会計のときにキャッシャーに年代物のレジが鎮座していました。確か大正年代に製作されたものとオーナーが話をしていたように記憶しています。

        

 落ち着いて美味しいコーヒーを楽しみたい向きにはお勧めのカフェといえます。
 
【カフェ 倫敦館 データ】
札幌市中央区北4条 西11丁目75
電  話 011-271-7730
営業時間 9:00~23:30
定休日  無
座  席 約70席
駐車場  有り(10台)
入店日  ‘10/07/31

サマーフェスタ in 中央

2010-08-02 22:04:18 | ボランティア
 中央区の子育て支援係が主催する「サマーフェスタ in 中央」にボランティアとして参加してきました。ボランティアとともに会場の資生館小学校を興味深く拝見しました。 

        
        ※ 会場入り口に飾られたサマーフェスタのデコレーション
 
 中央区の「オヤジの仲間づくり講座」の関連で、「まちづくり体験としてボランティアに参加しませんか」という呼びかけ応えて参加しました。
 7月29日(木)当日は残念ながら雨天のため、資生館小学校(中央区南3西7)自慢(?)の芝生グランドではなく体育館での実施となりました。

 フェスティバルは中央区に在住の子育て中のママさんと就学前の幼児を対象としたものでした。内容は幼児たちが喜ぶような手作りの遊びがいろいろと用意されていて、それを親子で楽しむのをお手伝いするというものです。

        
      ※ 体育館の中にいろいろなコーナーがあってそれぞれ楽しんでいます。 

 会場に着いてみると、オヤジの仲間関連は私一人だけ。「あれっ?」と思いました。確か関係する人は3~40人いたはずなのですが…。まあ、私が単なる物好きということなのかもしれません。(トホホッ…)

 しかし、ボランティアは市内の中高校生がたくさん参加していて私などはいなくても何も支障がないほどでした。
 私に与えられたのはフェスティバルの参加するために学校を訪れた親子を受付のところに案内する役割でした。

        
        ※ あるコーナーでは「紙芝居」が上演中です。
 
 案内のボランティアをしていて、一つ気になったことがありました。
 私が「おはようございます!」と言葉をかけながら受付に案内するのですが、私からの挨拶に対して応えてくれないママさんが半数くらいいたのではと思われたことです。挨拶一つできない若い母親、大人になりきれていないお母さんたちに愕然としました。
 まあ、どこの誰だか知らないようなおやじに挨拶などしたくない、ということかもしれませんがね…。それにしてもねぇ…。

        
        ※ そしてこちらのコーナーではボールの海で遊んでいます。

 参加する親子の来場が一段落したところで、資生館小学校の校内をちょっと巡ってみました。
 資生館小学校は小学校のほか、保育所、子育て支援総合センター、ミニ児童館が一ヶ所に集められた子ども関連の複合施設になっていることが大きな特徴です。
 小学校以外の施設が一階に集められ、小学校は二階以上となっています。(体育館は地階です)
 施設の管理やセキュリティなど難しい問題もあるのではと想像されますが、これからの教育施設の在り方を先取りした形なのだろうと思いながら校舎を巡っていました。

        
        ※ ボランティアの高校生?が自分たちのコーナーに勧誘しています。

 サマーフェスタそのものについての感想はパスすることにします…。