田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

琴似工業高校定時制演劇部公演「ロボタン」

2019-11-26 16:50:31 | ステージ & エンターテイメント

 平成27年度に全道高校演劇で最優秀賞に輝き、私に深い感動を与えてくれた琴似工業高校定時制演劇部がTGF(札幌劇場祭)のステージに登場すると知り、「さっぽろスクール音楽祭」を中座して駆け付けたのだが…。

         

         ※ 開演前のステージを撮らせてもらいました。

 11月24日(日)15時から「シアターZOO」において、琴似工業高校定時制演劇部の「ロボタン」と題する演劇が上演されたので期待をもって出かけた。

 事前に配布された資料によると、劇の内容は次のように紹介されていた。

 「工業高校定時制ロボット研究部。ほぼ活動休止状態。たった二人の部員がなんとかしてロボットコンテストに出場したいと考えるが、肝心のロボットを作ることができない。一人が講じた禁じ手の秘策。常識の通じない乱入者を加えロボットコンテストを目指すが…。」

 私の感想をはじめに述べれば、期待が大きかっただけに「やゝ、残念かな…」というのが正直な感想である。その大きな要因は酷なようだが、やはり脚本にあるのかな?と思われた。これまでも何度か触れたことがあるが演劇、特に高校演劇において優劣を分けるのは脚本の力にある、と私は思っている。その点、前述した内容の紹介のように劇が展開されていないように私には思えたのだ。演じた3人の部員は十分に熱演していたし、観客の心も掴んでいたように思えた。

          

          ※ 今回出演した3人のキャストです。HPから拝借しました。

 しかし、高校演劇がおかれている状況は部員確保が大変だと伺っている。そうした中でも生徒数そのものが激減しているという定時制高校において部員がたとえ3人とはいえ活動を継続し、札幌劇場祭に堂々と参加している姿に感動をおぼえる。

 前述した感想も年齢が大きく離れたお爺ちゃんが抱いた感想であって、会場内では若い観客を中心にキャストの演技に笑いも生まれていた。終演時には大きな拍手に包まれたことから公演そのものは成功だったといえる。

 ただ一言、お爺ちゃんファンから要望を伝えるとすると、ストーリー展開において紹介記事にあるようなシーンを挿入することで観客の理解を得るという手法をぜひ取り入れてほしいなぁ、と思った。

 状況は厳しいのかな?と思われるが、これからも琴似工業高校定時制演劇部が長く存続し、元気な舞台を見せてほしいと思う。その際はぜひ駆け付けたいと思っている。