田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

第15回 さっぽろスクール音楽祭

2019-11-25 18:16:55 | ステージ & エンターテイメント

  音のシャワーを浴び続けた半日だった。札幌市内の小・中・高校で音楽活動をしている団体が年に一度一堂(キタラ)に会してその成果を市民に披露する「さっぽろスクール音楽祭」を楽しんだ。

         

     ※ 「合唱」の部の最後に参加した小学校の合唱クラブ全員による全員合唱があり、大きな歌声が会場いっぱいに響いた。

 札幌では11月中にSAPPORO ART STAGE 2019と称して、音楽、美術、演劇など文化的催しを集中して開催している。その一環として札幌コンサートホール(キタラ)において「さっぽろスクール音楽祭」が開催された。     

 音楽祭は「合唱」と「器楽・吹奏楽」の二部構成となっていて、参加団体は「合唱」においては小学校が7校、中学校が3校(1校だけ小学校と合同で)、高校が2校の計13団体が参加した。「器楽・吹奏楽」は小学校が11校、中学校が13校、高校が3校の計27団体が参加した。このほか、特別演奏としてHBCジュニアオーケストラとジュニアオーケストラ浜松が管弦楽の演奏をした。ということで総計42団体が参加するという大音楽祭だった。

        

        ※ HBCジュニアオーケストラの演奏です。

 私は音楽祭の初めから午後2時30分まで各団体の音に耳を傾けたのだが、この日同じ「SAPPORO ART STAGE 2019」に参加している琴似工業高校定時制演劇部の演劇を観劇するために中座したために後半の中・高生の吹奏楽を聴くことができなかった。

 音楽祭の初めは「特別演奏」のHBCジュニアオーケストラジュニアオーケストラ浜松の二つの団体の演奏だったが、HBCは「威風堂々」他を、浜松は「白鳥の湖」を演奏してくれたが、どちらも本格的な指導を受けている団体とあって上質な音楽を披露してくれた。

       

       ※ ジュニアオーケストラ浜松の演奏です。

 続いて「合唱」の部に入った。小学校から順に演奏したのだが、各校の人数の少なさが気になった。前半の4つの小学校は15~35人という少なさだった。一方、60~80人の多人数を擁する学校の場合、子どもたちの無駄な手の動きが目障りだった。多人数のため指導が行き届かないのだろうか?「合唱」の部で印象に残ったのは、札幌市立真駒内曙中学校の合唱だった。部員数僅か11名と合唱をするには圧倒的に不利な人数であったが、取り上げた曲が「奄美島唄」だった。「奄美島唄」の独特な発声法を見事に体得して歌う島唄は聴いている者たちを幽玄の世界へ誘ってくれるような力があった。また、本年度の高校の部で最優秀賞を獲得し、全国大会出場を決めているという札幌第一高等学校の合唱は「さすが!」という完成度の高さを示してくれた。

         

        ※ 「奄美島唄」を歌い上げる札幌市立真駒内曙中学校合唱部のみなさんです。

 続いて「器楽・吹奏楽」の部に移った。私は前述したように途中から高校の演劇を観劇するために中座せざるを得なかったため、小学校の7団体のみの演奏を聴いた。こちらも人数の少なさが目立った。中には団員が7名という学校もあった。私が聴いた中で存在感を放ったのは札幌市立中の島小学校の金管バンド(ジャズバンド)だった。中の島小の金管バンドはサッポロシティジャズのパークジャズライブで何度か聴いているが、子どもたちの力量は小学校の中では群れを抜いているといって良いほどの演奏を披露してくれた。

        

        ※ 力量の確かさを発揮した札幌市立中の島小学校の金管バンドのみなさんです。

 前述したような事情もあり、全ての演奏を聴くことができなかった(特に中高生の吹奏楽)ことは残念だった。

 文中で何度か触れたが、合唱にしても、吹奏楽にしても、その構成人数の少なさが少し気になった。外部の人間にとって内部の事情は分かりかねるが、現代の子どもたち、そしてその親たちの志向が多様化し、学校で行う音楽系のクラブ(部活)に人が集まりづらい状況が生まれてきているということなのだろうか??

 

※ 主催者は撮った写真をネットなどでアップするのを避けてほしいということだったが、それは個人が特定されることを避けることだと解釈した。私の写真は個人を特定することは難しいくらい遠いところからの撮影だったので、その雰囲気を伝えるためにも最小限使用させてもらった。請う!了解。