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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 66 恵庭岳〈ポロピナイコース〉(1,319.6m) 前編

2016-09-22 21:58:42 | 北海道低山紀行 & Other
 「富士山Sea to Summit」から一か月、久しぶりの山行に選んだ山は憧れの山、恐れの山、そして畏れの山、恵庭岳だった。なぜ“おそれ”の山かというと、私にとって恵庭岳は険しくて危険な山というイメージがあり、近づくべきではない山と思っていた…。

 “おそれ”の山だった恵庭岳に、今年に入ってから「できれば登ってみたいなぁ」という思いが芽生えてきた。近郊に未踏の山が少なくなってきたこともあるが、「ゆっくり、注意深く登れば私だって登れるはず…」との思いが支配し始めたからだった。

 久しぶりの山行とあって、少し興奮していたのだろうか?午前4時前に目覚め、準備をして午前5時前に車中の人となっていた。
 支笏湖近くにある登山口に着いたのは午前6時頃だった。ところが駐車場には車が一台も停まっていなかった。
 恵庭岳は近隣では人気の山であり、まして今日は祝日とあって、たくさんの登山者が詰めかけていると思っていたのに予想外だった。ガイドブックには「週末は駐車場が満車になることが多い」と出ていたのだが…。

            

 誰もいない中、6時15分に登山を開始した。天候は曇り、しかし天気予報では午前中は晴れるとの予報を信じて山行を決めたのだ。
 ポロピナイコースの始まりは、巨大な砂防ダムから始まる。まずはその作業道(車道)歩きから始まり、砂防ダムが終わると、水が流れていない沢歩きがしばらく続く。大雨が降ったら大濁流に変わるものと思われる。

            

            

            

 沢がだんだんと狭くなり、ついに沢が切れたところから樹林地帯へと変わる。その樹林地帯には風倒木が非常に目立った。根こそぎ倒れている木、根元から折れてしまった木、等々…。これまでの登山でも風倒木を見ることはあったが、これほど大量の風倒木を見た経験はなかった。
 風が強いせいだろうか?それとも地盤のせいだろうか?

            

            

            

 コースの案内はかなり整備されていて、赤いテープが間断なく木に付けられていて、また脇道に入らないためのロープもいたるところで目立ち、迷う心配は全くなかった。
 そうするうちに、私より後発した若い人たちが次々と登ってきて、私を追い抜いて行った。私には彼らに伍するほどの体力はすでになく、マイペースでゆっくりと登ることに徹した。

            

            

 山の紅葉はまだ始まってはいなかった。唯一、オオカメノキの葉だけが赤く変色していたが、他の木の葉はまだまだ緑色を保っていた。

            

 登り始めて2時間くらい経過し、高度が600mを超えたあたりだったろうか?樹間に白いものが漂い始めたのに気付いた。霧である。辺り一帯が霧に覆われ始めたのだ。
 なんだか嫌な予感が私の中に生じ始めた。しかし、「きっと風が霧を飛ばしてくれる!」そう信じて登り続けた。

            

 けっこうな疲労が私を支配している。明日は大事な会議も控えている。今日はここまでとして、明日後編を綴りたい。