田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

網走にて 五十集屋

2011-06-14 18:41:45 | その他
 今回の網走・北見遠征(?)はどこにも出歩かずひたすら体力温存に努めた。唯一大会前日の夜、網走で懐かしの五十集屋(いさばや)を訪れた。しかし、そこにあった五十集屋は以前の五十集屋とは似ても似つかぬ店だった…。

 拙ブログでは基本的にお酒や酒屋の話は自分自身でご法度としている。
 しかし、今回だけはちょっと触れてみることにした。

 今回はウォークすることが第一の目的だったから、ふるさとではあったが誰とも連絡を取らず、外出は控え体力を温存することを優先した。
 唯一、大会前夜だけは網走の後輩と一献傾けることにした。
 そこで懐かしの「五十集屋」を訪れることにした。

 五十集屋というと、繁華街から離れてオホーツク海に面したところに、以前は漁業者が倉庫として使っていたような古い建物の二階を居酒屋風に改造した店だった。(一階は倉庫そのものという感じで何の造作もしていなかった)
 中に入ると大きな炉端が三つあって、客はその炉端を囲むようにして座り、目の前で海の幸を豪快に焼いて提供するという店だった。音楽などもかかっておらず、装飾など一切なくオホーツクそのものを食するといった店だった。
 私は、その建物、その焼き方、その雰囲気、全てを気に入っていた。

        
        ※ 移転した現在の五十集屋のエントランスです。

 久しぶりの網走の夜はぜひそこへ行ってみたいと思った。
 ところが…。
 店が移転して、飲食街に出店しているという。
 いやな予感がした。
 店を探して入店してみると…。

        
        ※ 店内にデコレートされた和舟の回りがカウンター
         のようになっていました。

        
        ※ 大漁旗が壁に貼ってありましたが、どこかで見たような…。

        
        ※ 鮭の干物もぶら下がっていましたが、これも単なる
         デコレーションの一つのような気がして…。

 店内に和船がデコレーションされていた。「いさばぶね」を意識したものだろうか。
 しかし、炉端はどこにも見えない。どうやら別所で調理されるらしい。
 私たちは小部屋に案内された。
 五十集屋はどこにでもあるような居酒屋になってしまっていた…。
 メニューを見ると、生魚や干物の焼き物は変わらず提供されているようだが、当時の豪快な店の雰囲気を知っている者にとっては別の店に入ったような感覚が最後まで拭えなかった。

        
        ※ 提供される焼き魚はさすがにビッグです。これはナメタガレイです。

 そのように変わったのは経営者の経営的な判断なのだろう。
 私のような旅の者がノスタルジーに浸って嘆いたとしても、それは現実を知らない者の勝手な思いでしかないということだろう。
 う~ん。それにしてもちょっぴり残念な大会前夜の網走の夜だった…。

 ちなみに「五十集屋(いさばや)」とは、魚、干物、塩物などを売る店という意味のようである。