田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 41 ヒアアフター

2011-03-09 12:24:35 | 映画観賞・感想

 映画を観終えたとき、クリント・イーストウッド映画の「硫黄島からの手紙」や「インビクタス/負けざる者たち」のような感動が私の中に起こってこなかった…。それが何故なのか、少し考えてみた。

            

 3月3日(木)、スケジュールが空いていたのでユナイテッドシネマでクリント・イーストウッド監督の「ヒアアフター」を観た。
 観終えてすでに一週間が経とうとしているのにその感想が書けずにいた。
 なぜ書けなかったのか…。

 理由の一つは、死後の世界について描いた映画だったからかも知れない。人生の黄昏期に入っている私だが、まだまだそのテーマには関心を寄せるには至ってない。
 理由の二つ目は、映画を観るにあたって何の予備知識も持たずに観たのだが、最初の津波のシーンの衝撃が強すぎて、その後のストーリーになかなか入っていけなかったことがある。それほど最初の津波のシーンは衝撃的な映像だった。
 理由の三つ目としては、やはり題材がフィクションであったということだろうか。「硫黄島からの手紙」や「インビクタス」は事実を題材にしたものであった。私の中でフィクションにはどうしても感情移入できないところがあるようなのだ。

 映画の主題は、まったく関係のない三人が、まったく違ったところで死に直面する出来事に出会うのだが、その三人が運命に導かれるようにして出会い、生きることの素晴らしさを見出すというものである。
 クリント・イーストウッド監督はオフィシャルサイトの中で「死後の世界があるかどうか、真実は誰にも分からない。ただ、人は誰も与えられた人生を精一杯生きるべきだと、僕は常に信じている」と述べている。

 ウェブ上での評判は私の感想とは違って、なかなか良いようである。
 ということは、私の映画の観かたがまだまだ甘く、一方的な観かたであることを示しているのかもしれない。
 しかしそれは、私が今のところ死後の世界に興味がなく、生きている素晴らしさを実感する日々を送っているからこそ、映画からメッセージを受け取る必要もなかったから、とも言えるかもしれない。

 「ヒアアフター」とは、「来世」という意味のようであるが、直訳すると「これから後」とも訳すことができる。
 「これから後 = 未来」、まだまだ“未来”を見て生きていきたいものである。