「緊急事態宣言」の延長が発表されるのと軌を一にするかのように、このところの札幌は雨天続きである。気分は鬱々だったのだが、今日の午後少しだけ晴れ間が見えた。鬱々した気分を転換するために海に向かった。
私が言うまでもなく、我が国、特に我が北海道のコロナウィルスの感染状況、病院の受け入れ体制は最悪の状況である。このような状況下にあって「緊急事態宣言」の延長は当然の措置と云わねばならないだろう。そうなると、これまでも気をつけながらフィールドに出ていたのだが、そのことさえ最近はプレッシャーを感じている。
そして、私が主宰したり、代表を務めたりしている団体(グループ)の活動も当然活動を見合わせねばならない。そのことを仲間に通知することが私の気分を重くする。
そのうえ、このところの札幌の天気である。春の北海道は爽やかな天気が売り物だったはずだが、このところはどうも様子が変だ…。この三日ほどは連日小雨が絶え間なくそぼ降る天気だった。近年は「北海道に梅雨はない」と云われてきた定説が崩れ「蝦夷梅雨」などという呼称が定着しつつあるが、その蝦夷梅雨にはまだ早い。「これはいったい何なんだ?」という思いである。
そんなこんなでこのところの私は気分鬱々だった。そうした中での本日午後のちょっとした晴れ間である。私は柄にもなく、海を眺めて気分を晴らしたいと思った。そう考えた時に札幌は実に都合が良い。街からは山だけでなく、海にも近いのだ。我が家から約20キロ40分も走ると、小樽市との境界の海に着ける。そこは「おたるドリームビーチ」と称して、札幌・小樽市民の短い夏の海水浴場として親しまれている海岸である。
海は雨上がりのためか、風がやや強く、打ち寄せる波も高いようだった。そのため海岸沿いに立つ風力発電の風車も勢いよく回っていた。
それでも私と同じように考える人がいるようである。海岸には親子連れや若い人たちが、けっして多くはないが訪れ、波と戯れたり、海を眺めたりしている人たちいた。
波が高かったこともあり、サーフィンもできるのでは?と思っていたところ、やはり思っていたとおり楽しんでいる人に出会った。
気になることが一つあった。それは海岸の浸食が一段と進んでいるのかな?ということだった。私は以前のこの海岸を何度かトレッキングしたことがあった。その際も海岸の浸食についてレポした記憶があるが、本日行ってみて一部であるが波打ち際まで崖が迫り、トレッキングが難しいのではという個所が目に入った。満潮時間に近かったということもあったのかもしれないが、ちょっと心配な現象である。
※ 砂浜が消え、海食崖が迫っているところがありました。
※ 風紋がきれいに見えるところがありました。
風が強く、波を見ながら寛ぐというにはやや難しいコンディションだったこともあり、当初予定していた時間ほど海岸に留まることはなかった。しかし、潮の香りを嗅ぎながら、大海原を眺めることができたことは、一服の清涼剤を与えられた思いだった…。