ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

東野圭吾さんの新刊ミステリー「禁断の魔術 ガリレオ8」を読みました

2012年11月04日 | 
 約3カ月置いて、続けて発行された、東野圭吾さんのガリレオシリーズの最新刊「禁断の魔術 ガリレオ8」(発行は文藝春秋、2012年10月15日発行)を読みました。

 8月10日に発行されたミステリー「虚像の道化師 ガリレオ7」に続く、ガリレオシリーズです。今回も、ハードカバーではなく、簡易版の装丁で、価格を抑えています。

 新刊「禁断の魔術 ガリレオ8」を、わずか3カ月後に、シリーズ本として発行できるのは、東野さんが人気作家だからできる芸当です。



 東野ファンの中の「ガリレオシリーズ」ファンだけでも、かなりの数が売れると予想できるからからでしょう。でも、大型書店では8月に「虚像の道化師 ガリレオ7」をかなりの面積で平積みして、たくさん売りたいとの意志を示していましたが、「禁断の魔術 ガリレオ8」の平積み面積はある程度でした(たまたま行った大型書店だけのことかもしれませんが)。

 この新刊「禁断の魔術 ガリレオ8」の最後の文章が「ガリレオシリーズ」ファンを動揺させています。「急遽、ニューヨークに行くことになった。しばらく戻らない。」という文章は、この「ガリレオシリーズは、しばらく新刊は出ないことを意味すると解釈さています。さて、その真意は……。

 「禁断の魔術 ガリレオ8」の第一章「透視す」などの3編の短編は可もなく不可もなく、ガリレオシリーズらしい内容であることを裏切りません。少しマンネリした世界は、安定感のある世界です。

 本書の白眉は第四章の「猛射つ」です(この表題を何と読むのかも、ファンの楽しみです)。主人公の大学准教授の湯川学が教師としての矜持(きょうじ)を示す、少し異色の話です。トリックは途中で分かる点も、異色の話になっています。

 なんだかんだいって、東野さんのシリーズ本を続いて購入しています。出版社の狙い通りに、買わされています。新刊を買わずにはおれない、東野さんの魅力の虜になっているようです。