今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

平和への祈り

2011-08-16 09:44:00 | 自分

闘わなければならない

今はまだ。

心に平和が訪れるまで。

されど、相手を間違えるな。

闘わなければならない

自分とだけ。

心に平和が住みつくまで。

されど、自らを見失うな。

闘わなければならない

コツコツと。

平和が心の主になるまで。

されど、疲れたら休め。

木々を育てるごとく

心の平和を育てよ。

自然にそうしていられるまでに。

木々を育てるごとく

心の平和を育てよ。

風雪にも耐えられるまでに。

自らの心に中に・・・。

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クサギ〈クマツヅラ科〉

copyright Maoko Nakamura


突然の再会

2011-08-15 14:24:01 | 

関東から瀬戸内へ

車で遊びに行った彼は

山陰には行ったことがなかったので

寄ってみようと思い

帰郷していた20年前の友人に

電話をしてみた。

するとタイミング良くつながり

その後も連絡がうまくいって

夕暮れには友人の実家の庭先で

家族や親族とおしゃべりをしながら

BBQを食べていた。

そして

森からのヒグラシの声を聞き

海からの心地よい風に吹かれ

星と月を眩く見え上げ

子どもたちの花火を楽しみ

デザートのアイスクリームを食べると

地元の温泉へと向かった。

かくして私は

突然、20年前の友人と再会した。

遠いご先祖様と出会うお盆は

20年のブランクなんて

きっとなんでもないものなのだ。

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アメリカンブルー(エボルブルス)〈ヒルガオ科〉

copyright Maoko Nakamura


母のせいくらべ

2011-08-14 10:34:00 | 遊び・歳時

どの墓にも

女郎花やミソハギなどが飾られ

線香の香りが

夕闇の中を漂っていた。

老いも若きも手を合わせ

ご先祖様に

あるいは

逝った身内に思いを馳せる。

墓参りが終わって

義兄が車を取りに行く。

疲れやすくなった母は

墓の入り口にある

コンクリートの電信柱にもたれて待つ。

「せいくらべ」の歌を思い出して

「背を測るよ」と言うと

母は小さく丸くなった背を

しゃんと伸ばそうとする。

身体測定の時の小学生のように。

けれど今度は小さくなるばかり・・・。

20年前に逝った父は

そばで見ているのだろうか。

「みんな、年を取ったなあ」と思いながら・・・。

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ノウゼンカズラ〈ノウゼンカズラ科〉

copyright Maoko Nakamura


散歩とお盆と女郎花

2011-08-13 22:54:02 | 遊び・歳時

朝、散歩の途中で後ろを向いてい歩いてみる。

通り過ぎた風景が思い出のように広がる。

再び前を向いて歩く。

たくさんの風景に囲まれながら

見つめているのはほんの一部であることに

今更ながら気づく。

夕方、お墓にお参りし麻ガラで迎え火を焚く。

懐かしい人々が薄明かりの中に蘇る。

しばし去りし人々と過ごす。

たくさんの人々に支えながら

見つめているのはほんの一部であることに

今更ながらに気づく。

「そのことを忘れるな。」

朝、散歩の途中で出会い

夕べにはお墓で出会った女郎花が囁いた。

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女郎花〈オミナエシ科〉

copyright Maoko Nakamura


竹のメトロノーム

2011-08-12 12:24:00 | 自然・植物

竹は伸びた。どんどん伸びた。

雪の重みにうなだれ、春の風に揺られ

夏の光に焦がされ、秋の雨に打たれ・・・。

けれど

誇らしげに雪を跳ね返し、大風には支え合って

月の光に癒され、雨上がりの青空にときめきながら・・・。

ある日

竹はふと見下ろすと、あまりの高さにびっくりした。

かつて遊んでいた草たちは

大声で呼んでも聞こえないくらい遠くなり

かつて遥か見上げていた鳥たちは

すぐそばをかすめて行った。

急に恐ろしくなって周りを見ると

仲間たちはいつものようにそよいでいた。

ゆらん、ゆらん

メトロノームの振り子のように・・・。

思い起こせば、いつも仲間がそばにいた。

竹は安心して一緒にそよいだ。

ゆらん、ゆらん

宇宙のリズムを刻む

メトロノームの振り子のように・・・。

ゆらん、ゆらん、ゆらん、ゆらん・・・。

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オクラ〈アオイ科〉

copyright Maoko Nakamura


向日葵とコスモス

2011-08-11 18:14:00 | 遊び・歳時

夏になると

大勢の人で賑わう山の麓に

向日葵とコスモスが仲良く咲いていた。

夏の花と秋の花。

まだ暑い日中の日差しが

向日葵を咲かせ

もうやってきた涼しい夜風が

コスモスを咲かせる。

たくさんの家族が

この花の前で写真を撮っていた。

ともに咲く

このひと時を愛しむように・・・。

やがて夏の花は去り

秋の花が主役となり

やがて秋の花も去りゆく。

私たちも写真を撮った。

ともに咲く

この時を愛しむように・・・。

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向日葵とコスモス〈ともにキク科〉

copyright Maoko Nakamura


2冊のノート

2011-08-10 13:14:00 | 自分

高1の秋から2年の秋にかけて

女友だちと行っていた交換日記。

時折、ページをめくっては

トポロジーハウスのように

昔過ごした自分の部屋や

古い校舎に忍び込み

16歳と17歳の自分に出会う。

なにもかもが愛おしく

せつない気持ちで見つめる私に

16歳と17歳の私は

懐かしそうに首をかしげる。

未来の思い出を見つけたかのように。

今はあの部屋も校舎もなく

残っているのは2冊のノート。

ページをめくれば

16歳と17歳の自分が

今も確かに住んでいる・・・。

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風船かずら〈ムクロジ科〉

copyright Maoko Nakamura


別れの重み

2011-08-09 09:34:05 | 気持ち

庭の茂みから飛び立ったのは

クロアゲハだった。

別れを惜しむかのように

くるりと回転すると

ふわりと舞い上がり

夏の景色の中に姿を消した。

あれは遠い昔

私鉄の小さな駅でのこと。

別れを惜しむかのように

キミはくるりと振り向き

コートを揺らすと

人混みの中に消えていった。

遠く離れることなど

なんでもないと思っていた。

終わりなど

あるはずがないと思っていた。

けれどもう会えない。

別れたばかりのクロアゲハでさえ・・・。

いつくもの別れを重ねて

やっと気づいた別れを重み・・・。

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アベリア〈スイカズラ科〉

copyright Maoko Nakamura〉


秋の蕾

2011-08-08 11:54:00 | 自然・植物

窓から入り込んだ

ひんやりした空気に起こされる。

庭に水やりに行くと

「秋だよ」と囁く声がした。

見ると

千日紅と日々草の間で

秋明菊が小さな蕾をつけていた。

「ほんとに秋だね」。

まだしばらく

夏は熱を振り撒くに違いない。

バーゲンセールのように

ありったけの在庫を出してきて。

けれど秋明菊は

じきにビロードの花びらを広げるのだ。

秋の日差しによく似合う

シックな白と優しいピンクの・・・。

じきに・・・。

そしてまた季節はうつろう。

思ったよりもずっと早く・・・。

見上げると

赤トンボの群れが

忙しそうに飛び回っていた。

彼らだけが

それを知っているかのように・・・。

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千日紅〈ヒユ科〉と日々草〈キョウチクトウ科〉

copyraight Maoko Nakamura


追いやるな。

2011-08-07 16:54:06 | 気持ち

洗濯機の下に水が溜まっていた。

少しずつ水漏れしていたのだろう。

ずらしてみると

床が茶色く変色していた。

ガタガタと音もやたらと大きくなっていた。

新しい洗濯機を購入した。

新しいものは美しく輝かしい。

古くなった自分でさえ

新しいものを嬉しく思うのだから

古いものは追いやられて行くのだろう。

しかしだからこそ

古いものの価値を忘れるな。

遥かなる時が育んだ太古の森や

古から脈々と続く物語や

時だけが紡ぐことのできる味を。

懐かしい友や故郷や思い出を。

そして何人も追いやるな。

自らも含めて・・・。

世界を狭く貧しくさせないために。

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バラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


想い花

2011-08-06 08:44:00 | 自然・植物

太陽の想い・・・

大地の想い・・・

風の想い・・・

雨の想い・・・。

花のレンズに集まって

美しいプリズムが生まれる。

太陽であり太陽でなく

大地であり大地でなく

風であり風でなく

雨であり雨でなく

そして

花でありながら

花をも超えた・・・。

そのプリズムに包まれて

心の中に花が咲く。

それぞれの想い花が・・・。

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牡丹〈ボタン科〉 由志園(島根県松江市)

copyright Maoko Nakamura


子はかすがい

2011-08-05 19:13:59 | 

小さなお世話をしたら

「庭のお花がきれい」と

お礼の手紙をくれた近所の子どもたち。

以来

もらいものを持って行ったり

手作りのデザートをもらったり・・・。

大人同士ではなかなか生まれない

ご近所とのつながりを

いとも簡単につなげてくれる子どもたち。

地域にとっても「子はかすがい」。

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金魚草〈ゴマノハグサ科〉

copyright Maoko Nakamura


同級生

2011-08-04 23:13:59 | 

同じ年に生まれて

別々の道を歩んで

縁あって時が重なる。

もうあまり無理はしない

と思っていたけど

あなたが頑張るから

わたしも頑張ってみようと思う。

もう少しだけ。

だって同級生なのだから。

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ゼラニウム〈フウロソウ科)

copyright Maoko Nakamura


百日紅

2011-08-03 18:24:00 | 自然・植物

うだるような暑さの中で

枝いっぱいに

次から次へと

可憐な花を咲かせる百日紅。

いつもの道で

いつも出会う夏の風物詩。

うだるような暑さの中を

よろよろと歩きながら

その優しい色と花びらに

どれだけ

元気をもらったことか。

もし百日紅の花がなければ

夏はもっと辛いに違いない。

少なくとも私の夏は。

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百日紅/サルスベリ〈ミソハギ科〉

copyright Maoko Nakamura


あなたの背中

2011-08-02 10:34:01 | 

道路の向こう側を

歩くあなたに手を振れど

あなたは気づかず。

信号が変わり

一つ隣の横断歩道を渡る

あなたとすれ違う。

何気に姿を追えば

青いTシャツの背中が

目配せをする。

何か私に伝えたげに。

その何かがわかるまで

きっと何度も思い出すのだろう、

少し丸くなったその背中を・・・。

夏の青い空のようなその背中を・・・。

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キカラスウリ〈ウリ科〉

copyright Maoko Nakamura