詩の現場

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雨もり修理人 2

2013-05-06 | 連詩
ここのところ 雨は降らない
2日3日すると また電話がかかってくる
「天井から雨もりがするのよ、 直してほしい」 と
一方的に住所を告げて 相手は電話を切ってしまう
どうやら先日の家の隣人からのようだ
どんな評判が立ったというのだろう
相変わらず 便利屋の電話番号はかからない

今度こそ断わろうと 依頼主の家を訪ねてみると
車で出かけてしまうところ
「良かった。直しておいてね」とお金を渡される
言い訳をしたいのに あっという間に
時間は閉じられていく

居間の鍵が開いている
雨もりの場所は4か所
道具など持ち合わせていない
事情を話そうと 先日の隣の家に行ってみると
今日も外出中らしい
あの2階の部屋の鍵だけが 開いている
覗いてみると 大工道具がそっくり置いてある

自分に呆れながらも どうしようもないので
道具を借りて 隣の家へ戻る
同じ方法で 雨もりをふさぐ
またしても打ちそこなった釘穴が数十か所
もう限界だと思い 道具を返して帰ることにした



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