詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

ダレンを探して 4

2013-10-15 | 連詩
今 水晶球に住むダレンは
ここに 来ている
私の家に 時々帰りながら
空が 白々と明けていく前に
雑踏の中に消えていく
床には 意味のわからない
記号めいたものを書き記したメモが
いつものように 落ちている

今日は だけど
妙な胸騒ぎがして 後を追う
どこへともなく走り出す
まるで誰かに道案内をされているように

ダレンの後ろ姿を見つける
大きな交差点を渡るサラリーマンの背中ごしに
通学途中の小学生の輪の中に

待って どこに行くというのだろう
駅で電車を待つ高校生の脇を抜け
見失ったと思うと
突然人ごみから現れ通りすぎる



ありがとうございます。応援してネ♪
にほんブログ村 ポエムブログ 現代詩へ
にほんブログ村


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (渡辺葉)
2013-10-20 15:51:01
この...ダレンの連作が.....
とてもとてもとても好きです。

余分なものを削ぎ落し、濃密に並んだ言葉たちから立ち上る存在感。
万利子様の言葉から立ち上る場面の隅々が、めちゃくちゃかっこいいと思うし、すごく好きです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。