詩の現場

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雨もり修理人 3

2013-05-07 | 連詩
あれから 数カ月
時々小雨が降りしきるが クレームの電話はこない
それどころか あの住宅街のほとんどの家を
修理することになった
いつも 同じような電話がかかってきて

メーカーの手抜き工事の住宅街 といってしまえば
それまでだが 数十件が皆 雨もりのする家なのだ
不思議なことには ひどい修理技術にもかかわらず
何一つクレームがこない
お客さんは増えていく
終日 電話の音が聞こえない庭に出て 
空を見上げることが多くなった

どうやら 雨もりではなく 光もれのする家がある
といううわさが流れているらしい
夜になると 月や星明かりが 何千と家の中に
入り込んでくるんだとか



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