ちょこっと本音

自分のこと、趣味のこと、ダイエットのこと・・・
心の声をちょこっと文字に。

家からもってきたもの

2014年02月12日 | 優しいことば

家から持ってきたものは、リビングにあったシャンデリア型の蛍光灯。
今の住居には、全部の蛍光灯が傘ごとついてあったので、一つも持って行かなくて済んだ。
それはそれでいいのだけれど、なんだか他人の家にいるよう気がしてならなかった。
家から持ってきたものを、以前と同じように、リビングにつける。
ちょうどソファの上から照らすかんじになる。

母が足が痛いので、いつもソファに横になり、その上から照らしていたものだ。
今は私が横になると同じように、照らしてくれる。
その柔らかい光の中でうたたねをしてしまった。
ふと目覚めたとき、母がまだそばにいるような気がしてしまった。
もしかしたら、懐かしい光を見て、母が来たのかもしれない。
思わず声を出して泣いてしまった。

「おとうさん、おかあさん!」

もう1年経つのに、まだ1年しか経っていないのに。
家を壊すのは早かったのだろうか。

ひとりで泣いていたら、携帯がなり友達からのメール。
玄関のドアノブに干しイモを少しおすそ分けで、袋に入れてかけておいたからって。
またしばらくしたら別な友達からの電話。
火曜日はカラオケの日なのに、来ないのというお誘い。
こちらに来てからもうすぐ1年。
新しい生活を初めてもうすぐ1年。
もう私は進み始めている、新しい道を。


 

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誰もいない家で

2014年02月12日 | myself

家を取り壊す前に、もう一度残ったものを調べに行った。
雪が降ってしまったので、家の前は誰も雪かきをせず、ガレージに車も入れられない。
毎年、雪が降るといつも私が頑張って雪かきをしていた。
それももうできない。
庭を見ると雪の中から水仙が出てきていた。

そして椿もまだ固いけれどつぼみをつけていた。

もう少したつと、椿もぷっくり花を咲かせ、水仙も何本かは花がさくだろう。
でも、引き渡しの日程とかあり、椿たちは花を咲かせずに、切り倒されてしまうかもしれない。
ここへはもう、二度と来ないだろう。
哀しくなって、寂しくなって、涙が出てくる。
皆がいた、あの楽しい日々はもうない。
家が形すら残さずになくなっても、思い出は私の心にある。

写真を撮っておいた。
私の人生の歴史の多くはここにあった。

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