映画「シチリア!シチリア!」を観ました。
気になっていた作品だけどとにかく長いので覚悟を決めての視聴かも。
全編151分ですと?
2009年、イタリア/フランスの作品。
原題は「Baaria」
監督・脚本はあの「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ。
おもな内容は・・・
1930年代、イタリアのシチリア、バーリアの町で貧しい牛飼い一家の次男として生まれたペッピーノ。
幼い頃から父や兄と農場や牧場で働き学校に行く事も儘ならなかったが、強い絆で結ばれた家族に囲まれ
貧しいながらも楽しい少年時代を送る。
第二次大戦を経て正義感の強い青年に成長したペッピーノ。
共産党の活動に傾倒しながら、美しい娘マンニーナと出会い恋に落ちる・・・
この時代の政治的背景も知らずに観ましたが、当時のイタリアの生き難さ、農民と地主の戦いなど生きていく事が大変な時代だったようですね。
イタリアと共産党、ソビエトとの関係など、歴史的にも興味深い。
それでもさすがイタリア!
生きる事に貪欲でパワーがあって明るい国民性がいっぱい描かれていました。
ペッピーノが学校で立たされて、そのまま眠りこみ、物語が広がっていく展開が良いです。
そしてパシリにされた子どもが全力で走るシーンがラストでうまく繋がっていく作り方がうまい!
ところどころに「ニュー・シネマ・・・」を思い起こすようなシーンも。
全体的には長い人生を描いているので、盛り上がりに欠ける内容かもしれません。
それでも151分飽きずに観られたのは広大な背景とエンリオ・モリコーネの音楽の力でしょう。
そして監督の半生を描きページをめくるような展開がテンポ良く描かれていました。
内容的には「ニュー・シネマ・・・」ほどの感動はありませんが、ペッピーノの頑固な娘が面白かったり
モニカ・ベルッチがちょっと出たりと。
大人になったペッピーノは若い時のリチャード・ギアにもちょっと似てる?
そんな事を感じた作品でした。
乾いた土と青い空をいつまでも思いだす美しいシーンもいっぱいでした。
今回の評価は・・・ 星3つ半 ☆☆☆★